飲食料品・食器、空気清浄機などの日用品、折り紙や粘土などの保育用品など、園では経費による備品購入が日常的に行われています。しかし、現金による管理は計算ミスや帳票への入力ミスも多いもの。加えて、複数の施設を経営する法人にとっては、送金リスクやコストも伴うものでした。
「これまでは、本部から各施設に現金書留で送金し、経費を使ったら帳簿をつけて提出という運用をしていた。現金事故のリスクや発送コストの面からも、極力現金運用をしない方法を考えていた」
そう語るのは、全国で70の保育・教育施設を運営する保育施設運営会社の職員。コロナ禍で人との接触を制限する必要性が生じたことや国によるキャッシュレス推進も、脱・現金を図る理由の1つとなったそうです。
そうした中、同社が導入したのは法人向けプリペイドカード「Bizプリカ」。月額100円/枚というランニングコストの安さが決め手となったそうです。
「本部から各施設に現金書留で送金したり、逆に施設から余った金額を戻してもらったりと、送金コストだけでもかなりかかっていた。1枚100円で利用できるメリットは大きい」
現在は70枚を導入。各施設にカードを支給し、本部が管理サイトから必要金額をチャージ。決済時には利用通知メールが管理者と利用者に届くため、利用状況をリアルタイムに把握できます。施設スタッフによる現金立て替えの解消や、経費精算業務の効率化にもつながっているそうです。
プリペイドという新たな選択肢
当初はプリペイドという選択肢は思い浮かばなかったという同社。施設スタッフからも、「慣れた現金がなくなったら困る」と戸惑いの声が挙がったようです。
Bizプリカは、利用者や日付、支払先、支払金額などの利用履歴をCSV形式などでダウンロード可能。利用履歴を現金出納帳として活用できるため、経費清算の方法だけでなく、その後の経理業務のフローも大きく変わるものでした。
「保育を行いながらの経費・現金管理の負担は大きい。それを少しでも軽減したいということが、Bizプリカ導入の一番の目的。現場への丁寧な説明や慣れるまでの時間は必要」
同社はBizプリカを段階的に運用しながら、今後は経費精算システムと連携できる(カードの利用データを自動でシステムに取り込む)というBizプリカの利点を活かし、さらなる業務効率化を目指します。