職員と体育指導のプロの協働で企画 誇らしい笑顔あふれる運動会

 2学期の大きな行事として多くの園で開かれる運動会。(学)大野学園大野文化幼稚園(神奈川県相模原市)は、毎年10月の第1土曜日に運動会を開催します。園児たちは元気いっぱいに園庭を駆け回り、誇らしい笑顔があふれます。

 万国旗に彩られた園庭をぐるりと囲むお父さん、お母さんたち。わが子の出番を心待ちにしています。運動会はこどもたちの晴れ舞台。大野文化幼稚園では、和やかな雰囲気の中、元気に伸び伸びと頑張る姿を披露することで、たくましく育っていくこどもたちの姿を見守り続けてきました。

 運動会の準備は毎年6月頃からスタートします。心強いのは、正課と課外の体育指導でお世話になっている(株)ジャクパの指導員の存在。石川園長は、「指導員は、こどもたちの運動能力や心と体の発達を専門的に学んでいる。そして、運動理論に基づくメソッドに則り、遊びの中で成長に必要な基本動作を段階的に身につけられるよう、こどもたちに指導してくださっている。大野文化のこどもたちなら、どんな挑戦ができるか。園の職員が持ち合わせていない知識と経験を活かして全面的にサポートをして頂き、ありがたい」と語ります。

可愛らしい手づくりプログラム

 組体操や新体操、エアドリームなどの団体種目では息を合わせることが大事。運動会に向けた挑戦の過程では、みんなで思いをひとつにするための心の成長も促します。「心と体の成長は一体。必要以上の負荷をかけず、1人ひとりのペースに応じて目標を立て、できる喜びや達成感、みんなで力を合わせて取り組む楽しさを味わえるように、職員と指導員が一丸となってサポートしている。運動会はこどもたちみんなが『できた』『がんばった』という喜びと自信を持てる場になれば」と石川園長。組体操やエアドリーム、鼓笛などの動画は、同園のフェイスブックページで視聴ができます。

職員も専門性学ぶ機会に

園長の石川柚美子先生

 ジャクパに体育指導をお願いして35年。体を動かすことが好きになり、運動を楽しめるこどもたちを育む活動を続けてきました。「私はもちろん、職員たちの指導員への信頼感は絶大。また、職員にも鉄棒やマットの指導ポイントを教えてくださるので、運動会だけでなく、日頃の活動に役立っている。職員が自然に専門的なことを学ぶことができ、それが園の財産にもなっている。また、未就園児の『つくしんぼクラブ』に協力して頂いたり、事務仕事で長時間座っている先生たちが体をほぐす運動を教わったりすることもある」と石川園長は語ります。

 こどもたちにとっても指導員は憧れの存在。お誕生会で将来の夢を聞くと、体操選手や新体操の先生が挙がるほどです。進むスマホ社会の一方で、健全な心と体を育む取り組みは、こどもにも大人にも、ますます重要性が高まりそうです。 

執筆者
鈴木あゆみ

パステルIT新聞編集長。特集の企画・ライティングほか、紙面全体の編集を担当しています。

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