2020年4月16日、日本政府は、新型コロナウイルス感染拡大防止に向けた緊急事態宣言の対象地域を全国に拡大して発令。園児や保護者、保育者の感染予防のために、休園を決めた園が増えました。感染拡大を1カ月で収束させるための目標は、人との接触をこれまでより8割減らすこと。これまで対面で園児や保護者と向き合ってきた園にとっては、接触を減らすことは難しいかもしれません。そうした中で、朝やお昼など時間を決めて自宅の子どもたちとビデオチャットをつなぎ、子どもたちの生活リズムを崩さないよう取り組む園、SNSなどでこまめに保護者と連絡を取ったりお知らせを配信したりすることで家庭内の子育てを支援する園など、様々な工夫を凝らして、離れた場所にいても園児たちの育ちを支援する動きが見られます。
こうした状況の中で、マスクやアルコール消毒液の不足が解消されない中、そうした物資を無償提供する企業、免疫力を高める食品を無償提供する企業をはじめ、園の保育者の健康や自宅にいる子どもたちの育ちを応援する企業も出てきました。
【随時更新中】新型コロナ対策に向けて、
無償提供・割安提供などをしている製品・サービスまとめ
自宅待機中の親子を支援するサービスとして、株式会社ベネッセコーポレーションでは、3月6日に、特設サイト「しまじろうといっしょ! Webちゃれんじ園」を開設し、遠隔でも幼稚園にいるような生活が送れる「オンライン幼稚園」を開園しました。オンライン幼稚園では、専門家が監修した時間割に合わせて、ダンスや親子遊びなど幅広い領域にわたる各種コンテンツを無料で提供。「こどもちゃれんじ」の会員に限らず、誰でもすべて無料で利用が可能です。
また、保育者を支援するサービスとして、21世紀型教育カリキュラム「Kits」を提供する株式会社スマートエデュケーションは、動画配信サービス「おうちえん」を開発。4月20日に無料公開しました。全国のKits導入園の保育者から「家庭にいる子どもたちに、園にあるiPadで撮影した動画を手軽に安全に配信できないか」という相談から、同サービスを始めました。保育者は、絵本の読み聞かせ、手遊び歌、先生方のメッセージ、動画ならではの面白いコンテンツなど、手軽に配信が可能。新型コロナウイルスの感染拡大が落ち着くまで、Kits導入園だけに限定せず、全国の園が無料で利用できます。動画配信というと、YouTubeが無料ツールとして、世界中で利用されていますが、さらに園に特化して保育者が動画配信できるようにと開発されたのが、同サービスです。
パステルIT新聞では、こうしたサービスの他、SNSや動画配信の園での活用事例などを紹介した特設サイトを公開。相談窓口では、ビデオチャットを使いながら、ICTのはじめ方をフォローします。お気軽にお問い合わせください。
執筆を終えて
私事ですが、この7月に出産を控えており、新型コロナウイルスの影響で、両親学級がすべて中止となりました。そこで参加したのがオンライン両親学級。国内外のフリーランスの助産師さんたちが立ち上げ、毎日のように配信。私は福岡やオールトラリアにいる助産師さんの講座を自宅で受講でき、本当に助けられました(八木)