専門家とスマート機器開発企業が「スマート保育園」を提唱
ユニファ株式会社(愛知県名古屋市)は、2019年10月9日(水)、保育従事者向けの講演会を開催。園のIoT環境整備による「スマート保育園」の可能性を提唱しました。
本講演会のテーマは、「少子化・人口減少時代に考える、変化する保育のあり方と、これから選ばれる・選ぶべき保育園とは?」。定員50名を予定していた同講演会には約100名もの保育関係者が集まりました。
白梅学園大学大学院特任教授の無藤隆先生と玉川大学の大豆生田啓友先生による対談では、10月からの幼保無償化が家庭の金銭面の負担減や家庭教育の拡充につながると語る一方で、待機児童の一時的な増加や保育者不足が助長されることによる「保育の質低下」を指摘。無藤先生は、「保育の記録を振り返り、保育者自身が勉強できる環境をつくる。さらに記録を保護者に共有するなど家庭を巻き込む視点も重要」と語りました。
こうした重要な記録業務の一助となるのがIoTです。近年は、タブレットでの登降園管理やうつ伏せ寝や体動停止を自動アラートする午睡チェック、非接触型体温計と専用アプリで瞬時に検温・記録する体温計、子どもの写真を自動撮影する小型カメラなど多様なツールが登場。講演会を主催した同社も「ルクミーフォト」「ルクミー午睡チェック」をはじめとしたスマート機器の開発を手がけ、2017年には「保育者が子どもともっと向き合える時間を増やしたい」という思いから、テクノロジーの活用により保育者の心と時間のゆとりを提供する「スマート保育園構想」を提唱しました。大豆生田先生は、「IoTの活用は人ができることに人がより注力できるようになること。人と人のつながりを生み、育んでくれる助けになる」とその可能性を強く語りました。
ルクミー