【家電見本市 CES2019レポート】育児テクノロジーの最前線 園児を見守る「ベビーテック」 より具体的な発展へ

睡眠カメラ(上)で乳幼児の睡眠をチェックし、
複数園児の状態を集中管理(下)

 2019年1月に米ラスベガスで開催された世界最大の家電見本市、「CES2019」。その中で近年注目を集める分野の1つが「ベビーテック」です。ベビーテックとは、ベビーとテクノロジーを組合せた造語で、情報技術で妊娠から育児までを助ける製品とサービスを指します。昨年は乳幼児向けの商品が続々と発表されましたが、今年は商品から得られるデータを用いて、保護者や保育者に具体的なサービスを提供する段階に進みました。

乳児の健康管理をITが手助け

 左の哺乳瓶カバーは、ほぼ全ての既存の哺乳瓶に取り付けでき、温度管理、飲用量、時間などを自動記録。多人数同時記録が可能です。さらに、実際に開発者の子どもが通う保育園で、20人の乳児の健康管理と保護者への自動レポート通知を行っています。

 見本市には乳幼児の睡眠時事故対策として午睡の呼吸、心拍、体温、体位を監視するカメラやマットが複数出展されました。今後は機器を横断して情報をまとめ、園児毎に健康状態と活動を自動記録し、保護者に日誌として配信されるといった発展を複数の企業が目指しています。

執筆者
服部由実

編集長。企画・取材を担当。IT企業の広報部門に所属し、社外広報や採用活動に取り組んでいます。

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