ITで保育者の働き方改革特集 -第1弾- 午睡チェックをより速く確実に

午睡時の見守りをサポートするITサービス
近年、午睡中における乳幼児の命を守ること、保育者の負担を軽減することを目指した、ITサービスが増えています。そのうち、数社をピックアップし、それぞれのサービスを紹介します。

午睡を見守るITサービスは保育者の精神的な負担も軽減

 午睡時の乳幼児突然死症候群(SIDS)の予防は、子どもの命を守る大事な仕事。とはいえ、保育者の負担は減らしたいと考える園長は多いようです。一人ひとりの胸に手をあて、呼吸を確認。顔色を見て、うつ伏せ寝にならないように体の向きをチェックする。この動作の繰り返しには時間がかかります。命を守るという緊張から精神的な負担も持ち合わせています。

 最近では、そのような負担を軽減することを目指して、午睡を見守る様々なITサービスが登場してきました。あくまで保育者によるチェックの補助的な役割を担うものがほとんどですが、子どもの呼吸や体の状態が数値やマークで確認できることから、保育者の負担軽減が期待されています。視覚化や数値化を得意とするITの特性を保育現場で活かすことができれば、より安全・安心な園づくりと業務改善が進められそうです。

午睡チェックの業務を変えるITサービス

hugsafety(ハグセイフティー)

  • リアルタイムの呼吸を出力、体動も検知する
  • クラウドサービスで園児情報とリンクして管理される
  • 各自治体の指定に合わせて監査時の書類を出力できる

午睡中の園児の異変を見逃さない

 hugsafetyは、エアー式のマットセンサー(株式会社バイオシルバー製造)と連携し、複数名の子どもの呼吸や体動をリアルタイムに確認(リアルタイムに呼吸をモニター、体動の異変を検知)できるアプリです。データはクラウド上で管理され、合わせて午睡チェック表も作成できます(hugnote利用園は園児登録不要、登録代行サービス有)。異変を知らせるアラートが検知された際には、表示や音で通知。また、マットセンサーは携帯バッテリーで稼働するため場所を選ばず、布団ごと畳めて、設置の手間は増えません。価格は1施設あたり、初期費用3万円、月額1万5千円(マットセンサーは別途、リースも可)です。

心の負担軽減は働き方改革にもつながる
市川保育園 齋藤園長

 「こういったツールと合わせて見守ることで、保育者の心の負担が軽減される。そして、これは働き方改革にもなるはず」と語るのは、市川保育園(千葉県市川市)の齋藤武園長です。都心に隣接した土地柄、待機児童が多い同園。園児の確実な見守りとともに、保育者の働きやすさの実現を目指しています。

株式会社hugmo

IBUKII ONE(イブキワン)×IBUKI NAP(イブキナップ)

  • 数秒毎に呼吸と体動を見守り、睡眠状態が記録される
  • Wi-Fi(インターネット)環境がなくても使える
  • 買取で月額費用がかからない

インターネットを介さずに記録される

 IBUKII ONEは、マット式のセンサー(株式会社リキッド・デザイン・システムズ開発、株式会社PALTEK製造)で、乳児の呼吸と体動を検知し、IBUKI NAP午睡生成アプリで複数名の睡眠状態を確認できます。センサーとアプリはBluetoothで連携。データは端末内に保存されるため、インターネット環境が整っていない園でも使用できると好評です。

 また、マットの固さやバッテリーコードの長さを変更するなど、各園の要望に合わせた提供も可能(検知に影響のない範囲で)。価格は、マットセンサー1台あたり12万円程度(メーカー価格)で、月額費用はかかりません。

呼吸低下時に音を鳴らして通知

 乳幼児の呼吸数と体動を数秒毎に見守り、「安定」「体動」「注意」の表示で睡眠状態を確認。一般の体動センサーとは違い、呼吸と体動を見守ることで、危ない状態や事故に至る前にアラートを発するため、保育者にとっても高い安心感を提供しています。また、IBUKI NAPアプリで最大12名の乳幼児を1台の専用タブレットでモニター・記録し、睡眠の向きや体温なども簡単に入力が可能。午睡チェック表のPDFを出力し、印刷することも簡単です。

株式会社PALTEK
お問い合わせ
045-477-2003

ルクミー午睡チェック

  • 体動の停止やうつ伏せ寝を検知し警告する
  • 5分ごとに体の向きが自動記録される
  • 記録データは出力し監査書類として利用できる

ボタン式のセンサー
一般医療機器届出番号
13B1X10140017300

 ルクミー午睡チェックはボタン式のセンサーとセットで使うシステムで、マット式と異なり、体の向き・うつ伏せ寝を詳細に検知します。検知データは自動で記録し、手書きよりも保育者の作業負担を軽減できます。保育者や園児の登録をカスタマーサポートが事前に代行するため、すぐに利用も可能です。

準備・操作も簡単

 準備はボタン式の午睡センサーを子どもの肌着や寝巻きにつけ、タブレット端末上のアプリを起動するだけ。センサーはアプリとつながっていて、端末1台で複数名の体動や体の向きを矢印で確認、自動記録もされます。記録データは、そのまま監査に提出可能。子どもの状況を1秒単位で確認する上に、うつ伏せ寝の状態が60秒、体動が止まれば20秒後にアラートが鳴ります。

保育者とIT両方の目で子どもを見守る

 「保育者の業務は多岐に渡る。午睡時間中、5分ごとに子どもの状況をチェックシートに手書きで記入しているが、全員が同時に寝るわけではないため、容易ではない。ルクミー午睡チェックを使うと、5分ごとに体の向きなどが自動記録されるため、自動記録された矢印と子どもの体の向きが合っていることを目視で確認することで、保育者とITの両方の目で子どもを見守ることができ、安心につながっている」。導入園はこのように話しています。

ユニファ株式会社
お問い合わせ
03-6803-2258
執筆者
八木侑子

2・4面担当のパステルIT新聞編集スタッフ。ライティングだけでなくデザインも担当しています。

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