スマホ育児の浸透によるネット利用の低年齢化 進まぬ セキュリティ対策

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(参照元)幼児のスマートフォン・タブレット利用調査 NPO法人イーランチ調べ(2017/1/18~2017/12/7) 対象 全国の幼稚園・保育園児の保護者1,406名
 全国の園で開催されている保護者向けセミナー「スマホのある子育てを考えよう」が2018年9月に累計開催回数100回を迎えました。保護者・保育者の情報セキュリティ意識について取材しました。

子育ても暮らしもICTでより豊かに

あゆみこども園(滋賀県草津市)での開催の様子

子育て経験のある母親が集まり、地域のIT化支援と女性の社会参加の応援を目的に活動するNPO法人イーランチ(静岡県焼津市)は、近年のネット利用の低年齢化をふまえ、2014年から全国の園で保護者向けのインターネット安全利用啓発セミナー「スマホのある子育てを考えよう」を開催しています。サイバーセキュリティ企業の株式会社カスペルスキー(東京都千代田区)の協賛により実現した同セミナーは、約4年間で通算100回開催、6500人以上が参加しました。セミナーでは、子どものインターネット利用の頻度や目的、親の利用時間との関係性、セキュリティ対策状況など、イーランチが全国の就学前の子どもをもつ保護者を対象に実施した幼児のスマートフォン・タブレット利用調査の結果を紹介。その上で参加者同士が家庭での利用ルールについて意見を交わすのが特徴です。

講師であるイーランチ の理事長 松田直子氏は、「当初は、『子育てにスマホを使うなんてとんでもない』というセミナーに対する否定的な意見もあった。しかし、家事の最中や公共交通機関など、子どもを静かにさせるためにスマホを活用する親が増え、セミナーのリピート開催を希望する園もある」と、啓発の手応えを感じています。

子育てにスマホ浸透 有効活用の手立ては

セミナー実施アンケートより(あゆみこども園)

記念すべき通算100回⽬となるセミナー開催園は社会福祉法⼈良友会あゆみこども園(滋賀県草津市)でした。同園の創⽴記念⼦育て講演会と併せて実施され、146名もの保護者が参加しました。参加者からは、「すぐに実践できるセキュリティ対策を知ることができた」「スマホを遮断したルールはなく、スマホと上⼿に向き合えるようなルールづくりを検討したい」といった声が集まり、96%が「参考になった」と回答しました。セミナー受講後の具体的な⾏動にも結びついています。

安心感と子どもの自律心を育む

講師の松田氏(左)と籔内氏(中央)

イーランチによる利用調査から、「日常にスマホがあることを前提に、それを子育てにどう上手く活用するか」という考え方が重要視されていることがわかります。一方で、保護者のセキュリティ対策の意識は高くなく、イーランチの調査によると回答者の約半数がウイルス対策やフィルタリング対策をしていないという結果も見られ、4年間で大きな変化はありません。

松田氏は、「乳幼児期は体だけでなく心の土台を育む大切な時期。家族でルールを決めて守ることは、子どもたちがやがて自分自身で体や心を守れる自律心を育てることにつながる」と語ります。同じく松田氏と二人三脚で啓発に取り組むカスペルスキーのCSRマネージャー籔内祥司氏もまた、「園を会場とした保護者向けの情報セキュリティセミナーは、業界としても新しい取り組み。次の時代を支える子どもたちへのアクションとして未来への第一歩になる」と啓発の必要性を伝え続けています。

イーランチの調査結果や詳しい情報はWebサイトからご覧いただけます。

社会福祉法人良友会 あゆみこども園(滋賀県草津市)
NPO法人 e-Lunch(イーランチ)

執筆者
服部由実

編集長。企画・取材を担当。IT企業の広報部門に所属し、社外広報や採用活動に取り組んでいます。

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