学園経営コンサルタントの石田敦志氏と井口裕子氏が主催し、講師を務める「志高き教職員セミナー」が、3月29日から3日間にわたって大阪、東京、福岡の3カ所で開催されました。会場には、この4月から保育者として勤務する学生や若手の保育者が集まり、3日間で合計約200名が参加しました。本セミナーは、今年で13回目。「人に喜ばれるプロフェッショナルな先生になって園を輝かせよう」というテーマで、これから保育者としてどんな心構えで働いていけば良いかを、石田氏と井口氏が自身の人生の経験と絡めて示します。このセミナーには、毎年多くの園から新人保育者を中心に参加者が集まります。
「保護者の願いはシンプル。『我が子に幸せになってほしい』ということ。保育者自らの幸せな生き方を通して子どもたちに教えてほしい」と石田氏は語ります。その上で、幸せになる仕事の仕方について「園と一体化して働くこと」「MUST(しなければならないことを与えられる)→CAN(できることが増える)→WILL(やりたいことを実現して与える)の流れを徹底すること」「問題意識を持ち、相手の立場になって考えること」など、7つのポイントが紹介されました。
井口氏からは、保育者の「プロ」を目指し、仕事の成果と効果を高める方法について、より具体的に語られました。「プロになるには1万時間かかるが、そのために残業を推進するわけではない。自分の中で24時間『スイッチ』を入れておけるかが大切で、プライベートな場もすべてを学びの場にしてほしい」。社会的に働き方改革が模索されている中、プロへと成長するための考え方に、参加者は大きくうなずき、メモを取っていました。最後に、「子どもの可能性を信じて伸ばすには、保育者自身が豊かな人間関係を築いてほしい」と激励のことばが贈られました。