大人とのコミュニケーションを楽にするには?

執筆者
桑子亞希子

一般社団法人 三世代家族研究所 所長

産業カウンセリング資格を取得し、「家族療法」を学んだ、家族関係や子育て環境の専門家。子育て家族を対象にしたイベントや幼稚園教諭向けの研修で大人気。
【問合】045-264-4664

 どちらの幼稚園に伺っても、聞こえてくるのは保護者への難しい対応。20代から50代にも及ぶ父母たちでは、世代背景や価値観が異なりますので、先生方への要求も多様化し、大変ですね。先生方は子どもの教育・保育のプロであっても、「大人との会話」を専門で勉強してきたわけではないので、ときに不安や不満も抱くことでしょう。

 そんな事情を受けて、私も先生向けに講座を開いています。講座では、まず自分自身と向き合ったり、保護者や同僚など大人とのコミュニケーションをラクにするコツをお話しています。

 日頃、みなさんは「こういうタイプの人は、だいたいこういう行動をするから苦手だな~。」などと、自分なりに「タイプ分け」をしていませんか?実はそのタイプは、あなた自身の思いこみが作ったものなのです。「思いこみ」とは、あなたの考える「当たり前、常識、観点」など。一旦その「思いこみ」をはずして、頭に浮かぶ言葉や想いではなく、今、目前で話している相手の話に集中してみましょう。

 人の成長を見守る仕事を選んでいる先生だからこそ、相手が大人であっても、その人の背景にある「本音」に気づけるはずです。大切なのは、自分の「思いこみ」のパターンに気づくこと。そのために、まずはちょっと立ち止まって自身のコミュニケーションを振り返ってみてください。

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