写真販売と卒園アルバム制作にICT活用 りとせ保育会 「そだちえ」導入

 りとせ保育会(神奈川県相模原市)は、写真販売における業務負担を軽減するため、写真販売サービス「そだちえ」を導入。それまで抱えていた課題とその変化を伺いました。

 神奈川県相模原市に5つの保育園を経営するりとせ保育会がリコーの写真販売サービス「そだちえ」を導入したのは、2019年秋。系列園であるクローバー淵野辺保育園の鈴木緑園長が、保育サービスの見本市に参加したことがきっかけでした。

 同園が最も大切にしていることは、子どもの将来が明るくなるように愛情あふれた保育をすること。園にとって、園児の成長を記録し、保護者へ届ける写真販売は、そうした保育理念を体現する上でも欠かせない業務の1つです。

 しかし、従来の写真販売は、まず園で写真を撮影し、撮影した写真を印刷、その中から販売に適した写真を選定し、販売用のアルバムを作成。続けて注文用紙や現金を徴収する封筒を用意し、受け渡し・代金回収と、保育者にとって業務負担や残業時間の増加につながっていました。加えて、社会福祉事業であることから、利益を出さないためのコスト管理も必要でした。「コストを削減し、保育に専念したい」。そんな鈴木園長が出会ったのが、そだちえでした。

 そだちえは、株式会社リコーが提供するオンライン写真販売サービス。保育者は撮影した写真を専用ページにアップするだけ。写真の掲載や保護者へのメール連絡、代金回収を全てリコーが代行します。さらに、同サービスを使い、卒園アルバムを作成することも可能。写真販売と同様に時間がかかっていたアルバムも、園はデザインと写真を選ぶだけ。「その後の製本をお任せできる」と、導入の決め手となりました。

りとせ保育会 成田登志生事務長

 「私たちが大切にしているのは、『安心・安全・やすらぎ』。この3つを園児と保護者に対して提供していくために、保育者の余裕を生み出すことが重要」

 そう語るのは、成田登志生事務長です。そだちえは、イベントのたびに写真販売業務にかかりきりになったり、アルバム制作のために土曜出勤していたりした保育者たちの負担軽減に貢献。「残業時間は前年の同時期と比べ約2割低減できていると思う。そのコストを雇用や他の部分に活かし、保育の質向上につなげられる」と成田事務長は喜びを教えてくれました。
 同園は写真販売の他、登降園管理や午睡チェック、帳票類の電子化にICTを活用。保育者がより保育に専念でき、保育者もしっかりと休憩できる環境が、園全体の「安心・安全・やすらぎ」につながっています。

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執筆者
服部由実

編集長。企画・取材を担当。IT企業の広報部門に所属し、社外広報や採用活動に取り組んでいます。

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