今年3月に創立30周年を迎えた、教育・保育・介護サービス企業大手の(株)ポピンズとポピンズ国際乳幼児教育研究所は、6月4日、東京大学にて「第8回ポピンズ国際乳幼児教育学シンポジウム」を開催しました。
今回のテーマは「エデュケアで培うグローバル社会を生き抜く力〜子供にとって異文化とは」。基調講演にはハーバード大学教育大学院で「プロジェクト・ゼロ」主任研究員であるベロニカ・B・マンシーヤ氏が登壇。「幼児期におけるグローバル・コンピテンス教育」が日々の保育の現場で保育者と子どもたちにどのように展開されているのか、ポピンズとの日米共同研究の成果を講演しました。この中でベロニカ氏は、「昨年は子どもたちが双方の文化に触れ、学ぶ姿があった。今年はさらに『文化的シンボルとモノ』『愛他主義』『行動する』という3つの探求があった」と述べ、両国の子どもたちがごく自然な流れでグローバル・コンピテンスを高め合う姿が報告されました。
同研究は3年プロジェクトで今年はその2年目。ポピンズナーサリースクール馬込施設長の折原麻衣子氏からは、他者の視点に立つことで思いやりを育んだり、皆に共通した願いや想いがあることを知り、その想いを届けることを学んだりした子どもたちの成長ぶりが発表されました。
最後に、東京大学大学院教育学研究科教授の秋田喜代美氏ら、教育の専門家も交えたパネルディスカッションが開かれ、会場に集まった約200名の保育関係者は約4時間、熱心に耳を傾けていました。
ポピンズ国際乳幼児教育研究所は、文部科学省の指定研究機関として、こうした共同研究やシンポジウムのほかに保育関係者向けの海外研修があり、海外のネットワークを活かした質の高い学びの場を提供しています。8月27日からはハーバード大学で、10月29日からはスタンフォード大学での研修が予定されています。詳細は同社Webサイトまで。