IP無線機ですぐに連携。日頃の防災意識を高める
認定こども園七松幼稚園の避難訓練

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 2023年9月1日、認定こども園七松幼稚園で行われた大地震発生時の引き渡し訓練に密着。幅広い防災の取り組みや、スムーズな避難を助けるIP無線機の活用法を伺いました。

 

この記事のポイント

  • IP無線機が活躍! 防災教育に力を入れる七松幼稚園の防災訓練
  • 訓練は月1回。防災の日には保護者や消防士が参加する引き渡し訓練を実施
  • 被害を最小限にするために亀山園長が考えていること



 「地震です」。園内の訓練放送が流れるとすぐに職員室に集まり、IP無線機と避難経路図を手に取る職員。園児誘導や見回り、傷病者運搬などIP無線機で連絡を取りながら役割を分担し、園児をホールに避難させ、保護者への園児引き渡しまでスムーズに行われました。

 認定こども園七松幼稚園では、職員研修や消防署と連携した防災教育など、防災の取り組みに力を入れています。避難訓練は月に1回、火災・震災・不審者を想定して実施し、防災の日である9月1日には、保護者や消防士が参加する引き渡し訓練を行っています。

あらゆる事態を想定 連絡手段に安心感

 同園の訓練では災害時に職員が臨機応変に対応できるよう、出火場所や避難経路を変えて実施。また園外で事故・災害が発生した際の職員室との連絡手段として、株式会社ニシハタシステムのIP無線機を導入しています。IP無線機は電波の届きにくい場所でもボタン一つですぐ連絡が取れ、日常のバス運行や遠足でも重宝しているそう。「日頃から活用することでそれが訓練にもなっている」と語る職員からは、防災意識の高さが伺えます。今回の訓練に参加した保護者も「実際の引き渡しの流れを知っておけるのはありがたい。誘導の際にも職員の連携の速さを感じた」と安心感につながっているそう。消防士も「園長先生を中心に効率よく連携が取れていた」と訓練を総評しました。

園長の亀山秀郎先生

 同園は園児の防災意識も高く、過去には園児が友だちを担架で運ぶアニメーション動画をつくった事例もあります。園長の亀山秀郎先生は「IP無線機により迅速な連携が実現した。今後は被害を最小限にするため、園児や地域の防災意識を高める取り組みも進めたい」と語りました。

学校法人七松学園 認定こども園七松幼稚園

園児の自ら考える力を重視し遊びを通じた学びを実践。防災教育にも力を入れ、令和4年度ぼうさい甲子園ではフロンティア賞を受賞。
http://nanatsumatsu.com/

今回紹介したIP無線機の詳細はサイトから
執筆者
パステルIT新聞

「園づくり・人づくりを考える」をテーマに園に役立つITツールやサービスを紹介するIT専門紙。2008年創刊。全国の幼稚園・保育園・こども園と幼稚園教諭・保育者養成校、あわせて11,000施設以上にお届けしています。

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