2021年4月、学校法人柏こばと学園は新たにこども園・こばとこどもえんネストを開設しました。開園に向け、同園の渡辺祐一園長が検討していたのは、“幼小連携を見据えた正課活動”です。
2021年は学校教育のデジタル化が動き出す「教育のICT元年」と呼ばれる年。全小中学生に学習用のパソコンやタブレット端末が配られ、ICT教育やプログラミング教育の推進、教材のデジタル化が本格化すると言われています。
そうした社会背景を踏まえ、渡辺園長が導入したのがICTスクールNEL東京校(株式会社ティーガイア)が提供する未来型課内教室「ICTたいむ」です。本園と新園の年長児を対象に、今春から1年間にわたって実施予定。専門の指導員が来園し、子どもたちは2人1組(コロナ禍の特別編成。通常は3人1組)でiPadを使い、プログラミングやタングラム、絵本づくりなどに取り組みます。
昨年夏に実施したトライアルでは、写真パズルと神経衰弱に挑戦。スクリーンにアプリを映し出し、みんなの前でiPadを操作して答えを導き出します。「みんなが見ている中でできたときの子どもたちの嬉しそうな表情や自慢気な表情を見て、導入を決めた」と渡辺園長。
ICTたいむの特徴は、iPadを1人1人に手渡し、アプリを通してICTやプログラミングに触れる教材とは異なり、「教室」であること。グループで協力したり、発表したりといったコミュニケーションが前提にあり、そこに付随してICTに慣れ親しむというプロセスに渡辺園長も共感したそうです。
「大人に教え込まれるような詰め込み型の教育ではなく、自分で考える力や自分で決定する力が大切。そうした生きる力を身につけられるような経験になったら」と続けます。
カリキュラムは、教育ICTの専門家である田中康平氏が監修。幼稚園教育要領に沿って、幼児期の終わりまでに育って欲しい10の姿を育みます。初期費用0円。トライアル申込受付中。
導入園の声 学校法人柏こばと学園(千葉県柏市)
今春開園のこばとこどもえんネストでは、子どもの主体性を大事にした教育・保育のための活動や空間づくりに取り組む。