アナログから始める、ICT教育とは? アートポンで水族館づくり

  • PR
 情報化が子どもの感性を育む園の現場に変化をもたらしています。(学)鴻ノ巣学園きたかしわ幼稚園(千葉県柏市)は、半年前からICT教育カリキュラム「KitS(キッツ)」を導入。秋には新教材「アートポン」を試験運用しました。

 KitS水族館アプリ「アートポン」は、子どもたちの描いた個性溢れる絵をiPadに取り込み、スクリーンに映し出すことでバーチャルな水族館をみんなでつくろうという体感型の教材です。

 幼児にもわかりやすい物語仕立てが特徴のアートポン。絵を描くことが得意なタコポンが筆を折ってしまうシーンから始まります。悲しそうなタコポンを見て、子どもたちは「代わりに描いてあげる!」と、専用のワークシートに元気よく絵を描き始めます。ワークシートは学年ごとに難易度が異なり、年中向けのワークシートには生き物の目やウロコなどの詳細が描かれていますが、年長向けのものはより創造性を高めるために生き物の輪郭のみ。カラフルなウロコのサカナやウインクするタコなど、個性豊かな作品が並びます。完成した絵をiPadで撮影・操作すると、タコポンのもとに子どもたちの描いた生き物が現れ、「僕のだ!」と子どもたちから嬉しそうな歓声があがります。スクリーンに映る海は、まさに世界に一つだけの水族館です。

タコポンの特技は絵を描くこと

 アートポンをはじめとしたICT教育カリキュラム「KitS」を開発しているのは(株)スマートエデュケーション(東京都品川区)。「創造力とチームワークを高め、変動する社会を生き抜くためのスキルを育てたい」というKitSの理念は、同園の保育理念と通じるものがあります。

ICTは21世紀のハサミ

副園長 大湊浩美先生

 KitS導入から半年、同園では、アートポンの他、iPadで自分の好きなものを撮影・発表するプレゼンや、知育アプリを日常の保育に取り入れています。回を重ねるごとに、子どもたちは自分の主張を伝えることや相手の話を聞くことが上手になってきたそうです。

 「情報社会は子どもたちが未来を生きていく上で避けては通れません。ハサミのように、ICT機器を便利なツールとして慣れ親しむ機会をつくり、正しい使い方を知ってほしい」と語るのは大湊浩美副園長。子どもたちの生きる力を育む園の挑戦が始まっています。 

執筆者
服部由実

編集長。企画・取材を担当。IT企業の広報部門に所属し、社外広報や採用活動に取り組んでいます。

注目の話題