なぜ子どもはホメると伸びるの? 無意識的行動に作用

執筆者
桑子亞希子

一般社団法人 三世代家族研究所 所長

産業カウンセリング資格を取得し、「家族療法」を学んだ、家族関係や子育て環境の専門家。子育て家族を対象にしたイベントや幼稚園教諭向けの研修で大人気。
【問合】045-264-4664

 「子どものいいところを見つけてホメましょう」という育児や声掛けの方法は先生方にとってよく聞く話かと思います。ではなぜ「ホメると伸びる」のか、その理由をご存知ですか?それは、人間の脳は本来「否定形を理解できない」から。「~しちゃダメ!」と言われると、無意識的にかえってそのことをしてしまいます。そのため「肯定的な伝え方をし、できたらホメる」が特に子どもの無意識的行動に影響を与えるという点で有効な訳ですね。

 しかし、やみくもにホメればいい訳ではありません。この時期の子どもたちはお母さんや大好きな先生に好かれることに一生懸命。あの手この手で気を引こうとする子どもたちをいつもホメる訳にはいきません。ご存知の方も多いかと思いますが、伝えたいことがしっかり伝わるようにするには「I(アイ・私)メッセージ」が効果的です。例えば「○○ちゃん、××くんが可哀そうだからやめようね」ではなく「私(先生)は○○ちゃんが××くんを叩いているのを見て悲しくなっちゃった」という表現です。園児に対する声掛け、もう一度見直してみませんか?

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