この記事のポイント
- IP無線機が活躍! 防災教育に力を入れる七松幼稚園の防災訓練
- 訓練は月1回。防災の日には保護者や消防士が参加する引き渡し訓練を実施
- 被害を最小限にするために亀山園長が考えていること
「地震です」。園内の訓練放送が流れるとすぐに職員室に集まり、IP無線機と避難経路図を手に取る職員。園児誘導や見回り、傷病者運搬などIP無線機で連絡を取りながら役割を分担し、園児をホールに避難させ、保護者への園児引き渡しまでスムーズに行われました。
認定こども園七松幼稚園では、職員研修や消防署と連携した防災教育など、防災の取り組みに力を入れています。避難訓練は月に1回、火災・震災・不審者を想定して実施し、防災の日である9月1日には、保護者や消防士が参加する引き渡し訓練を行っています。
あらゆる事態を想定 連絡手段に安心感
同園の訓練では災害時に職員が臨機応変に対応できるよう、出火場所や避難経路を変えて実施。また園外で事故・災害が発生した際の職員室との連絡手段として、株式会社ニシハタシステムのIP無線機を導入しています。IP無線機は電波の届きにくい場所でもボタン一つですぐ連絡が取れ、日常のバス運行や遠足でも重宝しているそう。「日頃から活用することでそれが訓練にもなっている」と語る職員からは、防災意識の高さが伺えます。今回の訓練に参加した保護者も「実際の引き渡しの流れを知っておけるのはありがたい。誘導の際にも職員の連携の速さを感じた」と安心感につながっているそう。消防士も「園長先生を中心に効率よく連携が取れていた」と訓練を総評しました。
同園は園児の防災意識も高く、過去には園児が友だちを担架で運ぶアニメーション動画をつくった事例もあります。園長の亀山秀郎先生は「IP無線機により迅速な連携が実現した。今後は被害を最小限にするため、園児や地域の防災意識を高める取り組みも進めたい」と語りました。
学校法人七松学園 認定こども園七松幼稚園
園児の自ら考える力を重視し遊びを通じた学びを実践。防災教育にも力を入れ、令和4年度ぼうさい甲子園ではフロンティア賞を受賞。
http://nanatsumatsu.com/