保育防災カンファレンス2023 
参加者99%超が満足 すぐ活かせる実践学ぶ

応急手当や避難訓練、子どもの心のケア、震災からの学び、コミュニケーション、防災備蓄など様々な分野の専門家15名が登壇し、実践事例やノウハウを共有した。【画像を拡大する】
 「保育防災カンファレンス」は、防災に関する各分野の講師が保育現場ですぐに活かせる知識や実践を語るセミナーです。2023年4月6日~12日の5日間にわたり開催された今回は、延べ929名が参加しました。

この記事のポイント

  • 保育防災カンファレンス2023の講座をピックアップして紹介
  • 参加者の99.3%が「満足」と回答
  • 参加登録者への録画配信は2023年5月31日まで

保育防災カンファレンス2023の講座をピックアップして紹介

一般社団法人 Forward 月ヶ瀬 恭子 氏

 「災害時は『判断すること』と『自分自身の安全確保』が重要」と語るのは、救急救命士の経験を活かし、防災・救急教育に取り組む(一社)Forwardの月ヶ瀬氏。出血・骨折・やけど・熱中症などの対処を解説し、「これらの対応について『できたこと』『できていないこと』を記録し、把握することまでが訓練。緊急時に失敗しないよう組織全体で訓練すべき」と強調しました。

一般社団法人日本食育HEDカレッジ 中村 詩織氏

 災害時は食の備えも必要です。(一社)日本食育HEDカレッジの中村氏は、「災害時は先生たちも被災者。先生と園児、保護者が共助することが大切」と語り、みんなで一緒に備える、園児のための防災バッグのアイデアを共有しました。

合同会社ソナエルワークス 高荷 智也氏

 また、備え・防災アドバイザーとして活動する合同会社ソナエルワークスの高荷氏は、園児を保護者に引き渡すまでに必要な備蓄品の選び方を紹介。「『水』そのものより『水の機能』を備蓄する。ウェットティッシュ、除菌スプレーは日ごろの在庫を多めに確保する形で用意するとよい」と、トイレや衛生用品などの備蓄のコツを伝授しました。

参加者の99.3%が「満足」と回答

 参加者からは「自園の防災を見直し、意識や備えの質を上げたい」「どの講座も具体的でわかりやすかった。繰り返し録画で学びたい」「まず自分の命を守らなければ園児も救えないことを学んだ。肝に銘じて日々の保育活動・園運営に取り組みたい」などの声が寄せられ、満足度は99.3%。次回の開催についての続報は公式サイトにて。

参加登録者に期間限定で録画配信中(2023年5月31日まで)
㈱ニシハタシステム(大阪府)

「当たり前の防災を体現する」を理念に、園の災害対策や情報共有ツールとして、IP無線機や緊急地震速報機を提供している。2022年9月より、保育防災カンファレンスを主催。

執筆者
芦川桃香

取材・執筆を担当。地方IT企業の広報目線で、地元企業の採用活動やオンライン配信などを支援。

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