安全で利便性高い保育家具「Kids Kagu」 本物を、適正価格で。

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「Kids Kagu」の特徴は木製であること。建物で使われる建築技法を活用し、ネジやビスの使用を
最小限にしている
 木製保育家具「Kids Kagu」を提供する浅井建築設計事務所は、もともと建築設計を専門とする会社でした。従来の保育家具の価格や品質に疑問を抱き、自らが保育家具を手がけることに。その思いを取材しました。

 浅井建築設計事務所が保育家具をつくり始めたきっかけは十数年前。創業者の浅井安裕さんが保育施設の設計を手がけた際、同施設に納品する子ども用家具を探したことがはじまりでした。しかし、納得のいくものは見つからず。その品質や機能、高すぎる価格設定に疑問が残ったそうです。

 従来の保育家具は、温かみのある木製家具が人気である反面、より安価で長持ちするパイプ製の家具が使われるのが主流でした。しかし、パイプは月日が経つと塗装が剥がれたり錆が発生したりするもの。さらに、衝撃を吸収するという木材の性質に対し、ぶつかった衝撃を跳ね返してしまうという金属の性質は安全性を欠くものでもありました。

 「幼い子どもたちが多く集い、その子どもたちと生活をするために多くの先生が集まる。保育施設という空間だからこそ必要とされる家具をつくりたい」

 そうして同社は、子どもの安全と保育者の利便性を両立するような家具を適正価格で届けるべく、「Kids Kagu」を立ち上げました。

 その特徴のひとつは、高い機能性です。例えば、グッドデザイン賞を受賞したH chairシリーズは、三角形を組み合わせたトラス構造を活かし、子どもが安全に持ち運べる軽さでありながら耐荷重100㎏を超える強度を実現。加えて、椅子を積み重ねて収納できるスタッキング性能を兼ね備えています。

 このスタッキング性能は、保育室のスペースを有効に活用できるだけでなく、園の減災対策につながるもの。スタッキングした椅子が倒れないように専用の固定具で壁に固定するものや、同様に壁に固定することで机そのものが収納ボックスの役割を担い、中に収納した椅子が散らばらないようにする家具などさまざま。また、子ども目線の安全性を考慮し、子どもがいたずらをしても正しい順番・動作でなければロックが外れない折り畳みテーブルなど、工夫が凝らされています。

 「ひとつの家具が一か所に多く集まっているということが一般用家具との大きな違い。幼い子どもたちや女性が多い保育施設という特殊な環境で、Kids Kaguがどういった役割を果たすのかを考えながら家具づくりをしている」

 そう語るのは、同社代表取締役の浅井匠汰さんです。木ならではの温かさや美しさ、子どもや保育者のことを考えて本当に必要な機能のみを残した無駄のない設計。父・安裕さんが設計した家具を初めて見たときは、その機能性とデザイン性の高さに驚いたそうです。

海外自社生産で本来の価格に

浅井ベトナム自社工場で働く現地ワーカーの様子

 同社は、こうした安全性・利便性、デザイン性を兼ね備えた家具を従来の保育家具よりも安い価格で提供しています。その基盤となっているのが、設計・製造を自社で一貫して手がけていること、そして海外生産です。2020年にはベトナムに自社工場を立ち上げ、今では約200名の現地ワーカーが浅井ベトナム自社工場で働いています。

 「物価や労働者人口、インフラなどを複合的に考え、ベトナムでの製造を決めた。日本で認められる品質を保つために、言語や価値観の違いが壁となったが、自社工場ができてより安定して製造できるようになった」と、適正価格を実現するまでには苦労もあったそう。

 現在ベトナムには、日本人が常駐。家具をつくる傍ら、現地ワーカーが働くことを楽しいと思えるような空間をつくろうと、敷地内に花や木を植えるなど環境改善もされているそうです。こうした、その空間にいる人を想うやさしさが「Kids Kagu」の魅力にも表れているのかもしれません。

㈱浅井建築設計事務所(埼玉県)

 保育家具「Kids Kagu」は、安全性や保育者目線の利便性、子どもの感性を育むようなデザインが特徴。2009年、2012年グッドデザイン賞受賞。無料貸出実施中。

執筆者
服部由実

編集長。企画・取材を担当。IT企業の広報部門に所属し、社外広報や採用活動に取り組んでいます。

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