ブランドビルディング会議を導入 園の価値観を再定義

ワークショップではファシリテーターが職員の本音を引き出しながらキーワードを抽出
 社会福祉法人聖光会は、理念を言語化し、内外へ伝えるためのツールに落とし込むブランドビルディング会議に取り組んでいます。ワークショップを終えた石川理事長と秋山園長にその狙いや手ごたえを伺いました。

 2021年7月、都内で4園を経営する聖光会は理念や保育方針の言語化を目的に、チームビルディングス㈱が提供するブランドビルディング会議に取り組みはじめました。

 その特徴は「らしさ」をみつけ、選ばれる園としての価値を高めること。ヒアリングやワークショップを通して、自園の大切にしている価値観を再定義し、園として目指す方向性や行動指針を概念図として可視化。話し合いを重ねながら現場の先生にフィット感のあるコピーやそれを波及させるためのツールを共創します。

 「理念やそれに付随する考え方をどう表現するか。その目を第三者に補ってもらって初めて、理念の真髄となる部分が見えてくる」と石川理事長。理念『アタタカイヤリトリ』を軸に、保育のスタンスをより確かなものにする上で、園づくりや組織力を高める研修支援を行う同社は心強いパートナーとなったようです。

 理事長・園長、主任、ミドル層ごとに実施したワークショップでは、理念に込められている想いや考えについてキーワードを書き出し、働く中で大切にしていることを共有。企画した同社の中島代表取締役は、「理念に対する解釈のすり合わせが、ワークの狙い。聖光会さんは、人に寄り添い共感する姿勢や丁寧なコミュニケーションなどがどの先生からも共通して挙げられていた」と、一貫性に驚いたそう。

 参加した秋山園長も「実践を通し理念が浸透していた。職員が同じ方向を向いていたことに自信を持てた」と喜びや聖光会らしさを再認識するきっかけになったと教えてくれました。

 今後は、ワークで挙げられた言葉をもとに、法人独自の価値観をまとめたクレドカードを制作予定。保護者や職員、養成校の生徒に配布し、ファンづくりにつなげます。

 石川理事長は活用について、「理念とは水先案内人のようなもの。それがあることで未来に向けての動きがわかりやすくなる。取り組みそのものを知っていただくことで安心を得てもらいたい」、秋山園長も「園が大事にしていることを職員が同じ認識で伝えられるようになる。職員と原点に立ち返る際も活用したい」と期待を膨らませます。

導入園の声 社会福祉法人聖光会(東京都)
撮影時のみマスクを外して撮影

「アタタカイヤリトリ」を合言葉に園児1人ひとりを大切にする保育を実践。都内に4園のグループ園があり、全体研修等で理念を共有するなど一体感の高さが魅力。

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執筆者
服部由実

編集長。企画・取材を担当。IT企業の広報部門に所属し、社外広報や採用活動に取り組んでいます。

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