食育は、幼稚園や保育園だけではなく、学校や家庭でも大切なものとして取り上げられています。食育について見ても、栄養素についてや食べ方、バランスなど難しいです。
食事も食材も大人はそれらを好まなくても食べる事はできますが、子どもたちはどうでしょう。美味しく料理していても、苦手な物は口にできなかったり、苦手だろうと小さく切って食事に混ぜていても、しっかり見つけてしまいなかなかスムーズにはいきません。
お母さんが作ったお弁当は、野菜が入っていてもその子どもが大好きな食べ物が入っていることが多く、子どもたちも食べ慣れているのか残す事はあまりありません。しかし、お弁当じゃない給食の日はなかなか大変です。今まで見たことのない食べ物もあり、それらを目の前にした子どもたちの恐る恐る挑む姿が時々見られます。「これなあに?」と不安そうに聞いてくる子もいます。そんな、苦手なものが多い子どもたちに給食を残さず食べてもらえるような工夫をまとめてみました。
栄養がどんな風に体にいいかを教える
子どもたちが食べれない食材にどれくらい大事な栄養があるのかを、わかりやすく説明してあげるのもいいと思います。例えば、イラストを使っての説明です。野菜の絵を画用紙に描きマグネットをつけてボードに貼り、体の絵を描き絵の中のお腹の中に入れる。その後に、絵の腕に力こぶを描き加えるなど、子どもたちが興味を持つように説明します。野菜に限らず、苦手なものを食べると力持ちになる事、病気をしたら遊べなくなってしまうので栄養をつける事などを絵やボードで説明します。
参考動画
一緒に食べる
給食の時は、先生も同じ給食ですのでみんなの席で一緒に食べるのが好ましいです。給食時は子どもたちの席をくっつけて大体4~6人にまとめますので、毎日、順番に席に着き、上手に食べれるようお手本を見せながら一緒に食べてみてはいかがでしょうか。子どもたちが食べきれないものを先生が食べるのをみて、「僕も食べれるよ」「私も」と次々に口にする子も少なくありません。
食べれないものは少しずつ
苦手なものを無理やり食べさせてもはきだしてしまいますし逆効果です。さらに嫌いになってしまう可能性もあります。自分から食べさせるためには、たったこれだけでいいからと「米粒くらいに細かく切る」事です。それだけを何とか一口でいいから食べてもらいましょう。食べれたらおもいきり褒めてあげてくださいね。次回の給食で苦手なものが出てもそれだけの分量をまた食べてもらいます。そして褒める。時間をかけて苦手な物を克服していけるよう、食べた事を褒め自信をつけてあげましょう。褒められた事で「次はもう少したべれるかもしれない」、何より「食べてみたら美味しかった」となれば嬉しいですね。
参考
給食は栄養士の管理下によりバランスよく作られていて、子どもたちの前に並ぶ給食は食育に沿ったテーマそのものです。ただこれを、食材が苦手で食べる事が出来ない子どもたちには、バランス良く揃った食事も意味がありません。まずは「食べてもらう事」が大切です。
苦手なものを食べれるようになり好きになっていく事が、子どもたちにとっての「食育」なのではないでしょうか。