4コマ漫画わかば先生 Vol.158「SNSのデマでまてまて!?」編

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 災害時に必ず流れるデマ。SNSの「拡散」により、いわゆる「フェイクニュース」の問題が増えています。インターネットは情報収集に便利な反面、情報源や筆者の真意を注意深く確認し、自ら見極めていくことが大切です。

「災害デマ」とは

 地震や台風などの災害時に必ず流れる「災害デマ」。最近では、新型コロナウイルス感染拡大の際に「中国で製造・輸出されているトイレットペーパーが不足する」というデマがSNSで拡散されたことにより、あらゆるスーパーやドラッグストアからトイレットペーパーが消えるという騒動が記憶に新しいです。

 今回の漫画も2016年4月に起きた熊本地震の際に実際に流れた「動物園からライオンが二で出した」というデマが元になっています。こうした災害デマが広がる原因として、「不安」や「怒り」といった負の感情だけでなく「善意」の感情によるものも大きいため、悪意を持った人に限らず誰もが気づかない内にデマを広げてしまうのです。

 最近は、インターネットの普及によりSNSで拡散されることも増え、デマの広がる速度がはやくなっていると言います。

フェイクニュース7つの対策

 「災害デマ」のような、いわゆるフェイクニュースは、どうしても流れてしまうもの。騙されないための7つのポイントを紹介します。

1.情報の出所を探す

 まずは情報源の確認です。The New York TimesやBBCなどの有名メディアであっても誤った情報を流すことがあります。

2.一次情報へのリンクを探す

 出典元のない投稿は信頼できません。公式刊行物や科学研究の言及は情報の妥当性を示します。

3.事実を確認する

記事や動画に掲載された日付、名前、場所などの科学的な事実を確認しましょう。ネット検索により簡単に検証できます。

4.情報源の真意を把握する

 正しい情報も、筆者がどこを強調するかによって、事実を歪めてしまう恐れがあります。筆者の偏った考え方や真意が何か、考えることが大事です。

5.細かな表現に注意する

 画像は偽造されていないか、引用された文は元の文章と同じか、用語は正しいか、最上級表現(世界初など)を多用していないかなど、細かな部分にも注目しましょう。

6.事例の多様性を重視する

 個別の事象があたかも一般的な事のように表現される場合も。様々な事例を見て判断しましょう。

7.情報の正しさを確認できるサイトを活用する

 フェイクニュースの真偽を確認できるサイトがあり、日本でも「FIJ」という団体が運営しています。

誰もが信じる可能性があるフェイクニュース。自ら情報の信頼性を確認し、見極めることが大切です。

カスペルスキー公式ブログ
執筆者
長谷川恭子

新聞立ち上げスタッフとして紙面デザインを監修。4コマ漫画「わかば先生」を中心に挿絵などを担当します。

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