共有し、保育者同士が同じ目線で子どもへの
関わりを考えている
同社は、子どもの成長を客観視し、個性や才能を伸ばす指針として「CRAYON (Child Rearing Assist for YOur Needs)」を自社運営の園で実践中。全国に、子どもの豊かな心や個性・才能を育む保育環境づくりの輪を広げようと取り組んでいます。
「子どもが1000人いれば1000通りの特徴と才能がある。保育者には、その可能性と向き合う力が必要。保育者が同じ目線で、子どものためにできることを共有することで、“みんなで育てる環境”を生み出してほしい」と語るのは、開発者の韓昌完(ハン チャンワン)下関市立大学理事・副学長。環境や関わり方によって大きく変わる子どもの姿を共有し合うことを推奨しています。
コミュニケーションを促す「CRAYON BOOK」は、「環境と日常生活」「理解」「納得」「概念形成」「自己表現」の5つの領域の質問に答えることで、保育の環境や大人の働きかけと関連づけて、子どもの成長を記録するもの。年齢や項目ごとに子どもへの声かけや関わり方について解説されており、子どもの強みを見つけたり、成長を促すアプローチを探る手がかりになります。
同シートを活用しているキッズハーモニー・ひがしなかので、はじめて3歳児のクラス担任となった新井先生は、「CRAYONで解説されている「理解と納得」を促す声かけや環境づくりに取り組むことで、食事が苦手な子が無理なく食べられるようになったり、感情のまま泣いていた子が泣かずに気持ちを言えるようになったりと、子どもに変化があった」といいます。
「保育で迷ったときにふと見ると、いろんな視点からのアプローチが見つかる。保育経験が浅い私にとって、CRAYONは保育の引き出しを増やしてくれる存在」と新井先生。
隣で見守っていた園長は、「目に見えて子どもたちは成長している。それは新井先生が日々の保育でCRAYONを意識できているから」と、新井先生の創意工夫に気づいていました。
三桜チャイルドハウス さくらんぼの氏家園長は、CRAYONと紐づけて指導計画を実践する中で、『これはできるようになったね』『ここはもっと伸ばせるね』と毎日の保育にねらいを意識した活動が見られるようになったといいます。
例えば「数概念」。積み木遊び中に、色分けは上手だけど数に伸びしろがあると気づいた先生が、収穫したトマトを園児と一緒に数えたり、シールを貼ったりするなど、普段から数を取り入れるようになりました。
「『日々の保育に精一杯』『つい自分流になりがち』という先生にもねらいを意識した保育をしてほしい。先生みんなが同じ視点で子どもの育ちや関わり方を考えられるCRAYONは、私の味方」と氏家園長。
子どもの成長を感じる喜びは保育をより楽しいものに、そして子どもに対する見方を変え、先生自身を成長させるもの。こうした好循環が保育の質向上につながっていくと感じました。
導入園の声
キッズハーモニー・ひがしなかの(東京都) 新井 蒼 先生
保育者3年目の新井先生。CRAYONはヒントがほしいときにめくる1冊です。
三桜チャイルドハウス さくらんぼ(茨城県) 氏家 理恵 先生
環境づくりを大切にする氏家園長。CRAYONを味方に、同じ視点で子どもの育ちを考えます。