働き方×休み方改革で保育に革命

てぃ先生、熊谷園長、スタンリー氏(左順)

 2019年2月22日、保育業界におけるICT活用を考える、「働き方改革はじめの一歩セミナー」が兵庫県で開催され、18名の保育関係者が参加しました。

 ゲスト講演を務めたのは、子育ての楽しさや子どもへの向き合い方をツイッターや講演会で発信する男性保育士 てぃ先生。保育現場における人手不足や過度な業務負担などの課題に対し、「保育者の幸せを実現することが保育の質的向上につながる」と指摘しました。

 講演では、多くの保育者たちが連絡帳を午睡中に記入する例を挙げ、「なぜ休憩の取りやすい時間帯に記入するのか」を参加者に問いかけました。「それは夕方に子どもを迎えに来る保護者に渡すため。でも、これは〝紙の連絡帳〟特有の理由であり、ICT活用によって指定の時間に一斉配信することができるようになれば、直接渡す必要がない。〝時間の使い方〟が変わる」と強調しました。

 てぃ先生と対談したスーパーキッズ保育園Ritz(東京都江東区)の熊谷律子園長は、登降園管理や保護者への連絡にICTを活用。導入前後で職員の意見が180度変わり、今では紙の連絡帳を廃止するなど、これまでの 〝当たり前〟に変化が起きたそうです。

 セミナーは、登降園や遅刻・欠席、体温を管理するアプリを提供するキッズダイアリー株式会社とKDDIによる共催。キッズダイアリーのスタンリー代表は、「ICTを使い、今までにない『安心・安全』の見える化とスムーズな情報管理を提供したい」と、保育支援システムを紹介しました。

 教育方針だけではなく、「いかに速く、多くの情報を保護者に発信できるか」という新たな武器が必要な時代。新たな園づくりの一歩に、ICTは強い味方となりそうです。

スーパーキッズ保育園Ritz
執筆者
服部由実

編集長。企画・取材を担当。IT企業の広報部門に所属し、社外広報や採用活動に取り組んでいます。

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