教えて!森脇さん③ 後編「保育者・保育現場の今とこれからを考える 『ほいくシンク』で改善の一歩を」

森脇 潤一(Moriwaki Junichi)氏

 岡山県生まれ。博報堂DYグループを経て、(株)リクルートマーケティングパートナーズ入社。保育園と保護者をつなぐコミュニケーションサービス「kidsly(キッズリー)」を企画・開発。まなび事業本部 事業開発部 保育支援推進リーダー

新人・若手の先生の 育て方がわからない?

 「正解がわからなくても考え続けてほしい」「困難なことでも諦めずにがんばってほしい」「苦手な人とも上手に関係を築いてほしい」など、新人・若手の先生に求める理想の姿はいろいろとありますよね。しかし、多くの園長がその後、「でも…」と言葉を濁されます。新人や若手の先生の育成に苦労をされているようですね。

 人材育成に関する悩みは、どの時代でもどの業界でも同じこと。ましてや、同じ保育業界であれば、置かれている状況や先生のタイプなども共通しているはず。それならば自園だけで悩みを抱え込まず、他の園の先生方と課題を共有することが解決の大きな一歩となりそうです。

課題をみんなでシンク

他園の先生同士で自園の課題を共有


 (株)リクルートマーケティングパートナーズでは、人材育成や職場の定着にフォーカスした保育業界のサポートを目指し、保育者・保育現場の今とこれからを参加者同士でシンク(Think:考える・Sync:同期する)する場をつくりました。その名も「ほいくシンク」。8月31日に開催された第2回目のテーマは「保育者の職場定着と園の関わり方」でした。女性のキャリア支援と今の時代の新人・若手の育て方という視点から、その業界の第一線で活躍するゲストスピーカーをお招きし、参加された約30名の先生方は大きく共感するとともに、時間が足りなくなるほど意見交換をされていました。その中には、「新人・若手の得意・不得意なことがわかったので、みんなの経験値を活かせる職場づくりをしたい」「働く環境を変える上で、今一度何が園児や保護者、自園にとって大切なのかを考えたい」などという声が挙がりました。

 こういったイベントを開催すると、いつも先生方のリアルな声に触れ、その度にもっと課題解決をサポートしていきたいと思います。園は子どもたちを育む幸せな場所。まずは先生たちが幸せに働ける場所にしたいと強く思うのでした。

執筆者
鈴木あゆみ

パステルIT新聞編集長。特集の企画・ライティングほか、紙面全体の編集を担当しています。

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