システム導入で職員と保護者の意識向上 「子育ち」への支援強化

左から藤本泰史氏、理事長の藤本ふみ氏、主任の木村氏。職員室では大きなモニターでシステムを活用

 本州最北の県、青森県青森市にある学校法人杉の子学園すぎのこ幼稚園では、教育や先生の業務支援にITを活かしています。子どもたちの「育ち」への支援をサポートする時間や意識を費やすことができる環境づくりについて、事務局の藤本泰史氏と主任の木村氏に伺いました。

 すぎのこ幼稚園は、「やれないことをすべて手伝う」のではなく、子どもたちが自分で「やれるところまで支援」し、園児一人ひとりの長所を園児自身から引き出すような教育・保育に力を入れています。そのためには、保護者からの連絡や相談ごとが先生間できちんと伝達できていること、園児たちの健康・精神状態を把握し、安心・安全で過ごしやすい環境を整えることが必要になります。そのような環境を整えるために活用しているのが、メール配信、出欠・遅刻・早退・預かり保育の管理、バスの乗車リストや運行状況の共有、絵本の管理がクラウド上でできる保育業務サポートシステム「コミュニケーション&なび」です。

出欠・乗車管理はクラウドで

電話が鳴らなくなった朝の職員室

 もともと、園児の出欠やバスの乗車連絡はすべて電話で受け、先生それぞれが手書きのメモで管理していました。そのため、朝は毎日電話のラッシュ。多いときには、電話2機で10~20人の欠席連絡を連続して受けたこともありました。大量になるメモの管理も対応しきれず、「伝えたことがきちんと伝わらない」状況が度々見受けられました。しかし、システム導入後は、メール配信機能「連絡なび」や、出欠をクラウド上で管理できる機能「出欠預かりなび」によって、電話がほとんど鳴らなくなり、保護者からの連絡事項は、担当の先生が直接システム上で確認できるようになりました。

雪の日でも快適安心なバス通園

 乗車連絡や、バスの現在地・到着時間を、いつでもどこでもチェックできる機能「バスなび」は、保護者や園児のバスの待ち時間短縮や、安心できるバス通園を実現しました。雪が降り積もる冬や日差しが強い夏は、ぎりぎりまで自宅で待機できるようになりました。バスが雪で立ち往生してしまったときは、保護者がバスの現在地をスマートフォンで確認して現場まで迎えに出てくれたことも。園と保護者が連携し、園児たちの安全が確保されました。

園専用のスマートフォンから乗車位置を発信
園専用のスマートフォンから乗車位置を発信
乗車リストを確認しながら園児の乗車案内
乗車リストを確認しながら園児の乗車案内

ITで家庭と園の連携強化

 欠席・遅刻・早退、バス乗車の連絡が、24時間受付可能になったことによって、保護者は連絡のし忘れを防ぐことができ、先生は突然の連絡に冷静に対応できるようになりました。このような事務的な意思疎通が改善され、保護者も先生も、体調や相談ごとなど、子どもたちのより健やかな成長に意識が向くようになりました。「システムは、保護者も先生も感じなくてよい、些細なストレスを減らしてくれた。その分、本来力を入れるべき教育・保育に目を向け、園児たちや保護者の気持ちをより察しやすくなった。」と藤本氏と木村氏は語ります。

保育室近くのiPadから出欠確認
保育室近くのiPadから出欠確認

 導入したばかりの2年前は、パソコンたった1台での運用でしたが、今では園内外の環境も変わりました。保育室の壁に設置されたiPadで出欠を確認、園専用のスマートフォンからバスの乗車リストを確認し、バスに乗りながら現在地の発信も行っています。導入やサポートは、全国に拠点を持つキヤノンシステムアンドサポートの青森営業所や、システムの開発会社テクノクラフトが開設している園業務経験者によるコールセンターが心強い味方。日常業務の操作理解が深まりました。

 さらにスマートフォンを利用する保護者が、この2年で急増。園と保護者がシステムを効果的に活用する理想的な環境が整いました。こういった環境づくりが、保護者との信頼関係を築き、園児が伸び伸びと育つ支援につながっています。

保護者の声

  • Aさん「バスが遅れている時もどこにいるのか分かるので安心。」
  • Sさん「台風の時や、感染症などの情報をすぐに幼稚園が発信してくれるから安心。」
  • Kさん「たとえ夜中でも翌日のお休み連絡ができて便利。」
保育業務サポートシステム「コミュニケーション&なび」
執筆者
八木侑子

2・4面担当のパステルIT新聞編集スタッフ。ライティングだけでなくデザインも担当しています。

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