人を育む園に想い込めた商品を届ける パートナーをめざして

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7月18日、東京国際フォーラムで開かれた「地域一番園実践スクールセミナー」には、13の企業が出展する展示会場が併設されていました。全国各地から集まった出展企業に共通するのは「熱い想い」。今回は出展会場からレポートします。

 朝9時。開場と同時に大きな段ボールを抱えた出展者が集まり始めました。会議用の長机1つ分の限られたスペースに、サンプルやカタログを並べたり、ポスターを掲示したりして準備します。あくまでセミナーの受講が主体で、必ずしも先生方が休憩時間にブースへと足を運んでくださるわけではありません。しかし、そこは90名の先生たちが集まる貴重な場。「理念や商品に共感してくれる先生に出会えたら嬉しい。でも、気づきを頂けるのもありがたい」。出展者は、先生方との接点に様々な価値を見出します。

マーケティング視点で

 セミナーの休憩時間にも関わらず、多くの先生が各企業の出展ブースで足を止め、チラシを受け取ったり、説明を聴いたりしていました。すぐに商品の購入予定がなくても、情報収集だけはしておこうという先生も多かったようです。導入されている商品のメーカーに親しく挨拶する先生もいました。名刺交換、資料の受け取り、アンケートへの協力、自園に関する具体的な相談など、様々な段階があったようですが、いずれにしても、これがご縁となり、今回の出展企業が園の未来に深く関わることがあるかもしれません。
 
 「ビジネス」という言葉は教育・保育の現場にふさわしくない。そう考える先生もいるでしょう。しかし、最近では企業活動に注目し、「マーケティング」「広報」「人材教育」などの考え方・手法を積極的に採用したり、タイアップをしたりする園も増えています。

 各企業がつくる教育・保育関連商品のチラシやウェブサイトなどをマーケティング視点で見直してみましょう。商品開発のコンセプトやストーリーには、園の方針や取り組みを語るときに使えそうな言葉が満載です。熱い想いのもとに商品やサービスを生み出し、世の中に送り出す企業と、愛情いっぱいに子どもたちを育み、社会に送り出す園には共感できることも多いはず。商品を購入する・しないはさておき、「業者」ではなく「パートナー」をめざす企業との良質な情報交換は、経営の良い刺激となるのではないでしょうか。(セミナー関連記事は2面)

執筆者
鈴木あゆみ

パステルIT新聞編集長。特集の企画・ライティングほか、紙面全体の編集を担当しています。

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