命の大切さを伝える 健伸幼稚園の新たな試み

執筆者
桑子亞希子

一般社団法人 三世代家族研究所 所長

産業カウンセリング資格を取得し、「家族療法」を学んだ、家族関係や子育て環境の専門家。子育て家族を対象にしたイベントや幼稚園教諭向けの研修で大人気。
【問合】045-264-4664

2010年06月号

 千葉県船橋市の健伸幼稚園に溢れているのは、泥んこになって遊ぶ子どもたちの笑顔と笑い声。自然とのふれあいや遊びを通じて夢や意欲を育む教育方針の同園。「チーム保育」の指定校でもあり、開かれた幼稚園として全国的に注目されています。

 ビオトープやグリーンカーテンに続き、二年前には「Kenshinの森」も完成し、「命の大切さ」を感じる環境づくりが進んでいましたが、今春新たに水耕栽培システム『心耕菜園』を導入されました。一見普通のビニールハウスですが、スイッチ一つで「根っこ」の温度を通年一定に保つことができます。無農薬で安心して食べられる野菜や果物を、先生達の負担なく、安定的に栽培できるという画期的なシステムです。

 柴田理事長は、園児たちに「生き物が育つことのプロセスを通じ、実際に育てることで『生命サイクル』を教えたい」とのこと。また、青山教頭は「根っこが見える水耕栽培を使って植物のことも教えられるし、野菜嫌いの克服にもいいと思う」と語ります。

 命の大切さを『生命サイクル』という形で体験的に園児に伝える、健伸幼稚園の新しい試みが始まりました。今後も同園から目が離せません!

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