4月、新学期を迎えた園では、家に帰りたいと泣く子、新しい環境で興奮してしまう子などの対応で、先生たちは大忙しだと聞いています。今回紹介する「フレームワーク」は、ものごとを理論的にわかりやすく整理し、複数人で共有できる思考方法です。フレームワークを個人ごとに活かすこともできますが、職員の知恵を総動員して意見を出し合う方が多くの手立てが浮かび、個の問題ではなく共通の問題として捉えることができるため、チーム保育の中でも大いに活用ができそうです。今回は、「落ち着かないクラス」を例に、パワーポイントで作成した「フレームワーク」のテンプレート活用例を紹介します。
操作手順
状況を把握する(因果関係)
まず、現在の問題点を洗い出します。困っている事が、「子どもたちが部屋を走り回って落ち着かない」であったら、「なぜ走り回ってしまうのか?」を職員全員で考えます。1人では気づかなかった原因も見えてきます。
原因を探求していく(ロジックツリー)
「なぜ走り回ってしまうのか?」を掘り下げながらツリー(分解図)を作成。「気に入った遊びがないから走り回る」という原因があったら、「なぜ遊びが気に入らないのか?」を考えていきます。ツリーができたら、次は「どうやって?」の手立てを新しいツリーにまとめます。
計画から改善までの過程を考える(PDCA)
問題解決のためには、計画を立案(Plan)、実行(Do)し、振り返りに基づき(Check)、改善(Action)するのが基本です。園の業務で言えば、「計画:指導計画作成」「実行:保育活動」「評価:指導計画の振り返り」「改善:職員会議」でしょうか。こうした場面で使う資料も、パワーポイントで作成することができます。
ポイント1
パワーポイントの[ 挿入 – 図 – Smart Art ] には、多くのテンプレートが用意ポイントされており、これが「フレームワーク」としても活用できそうです。会議で「フレームワーク」を使用する場合は、ホワイトボードなどにあらかじめテンプレートを準備しておき、そこに意見を記入した付箋を貼り付けていく手法もあります。図に表すことで、誰の意見がどのような問題解決に使えるかを、効率よく考えることができます。