藤枝市内の若手保育者たちが運営「ほいくカフェ2023」開催
~保育の楽しさ・職場の魅力伝える手づくりの就職支援イベント~

保育活動の実演コーナーでは、子どもたちと一緒に楽しめる体操や手あそびなどが披露された
2023年7月8日(土)、藤枝市保育協会に加盟する16園の保育者が就職支援イベント「ほいくカフェ2023」をBiVi藤枝で開催しました。

 藤枝市保育協会では、保育の仕事に興味のある人を対象に、現役保育者が保育の楽しさや職場の魅力を伝えるイベント「ほいくカフェ」を開催しています。各園代表の若手保育者が企画・運営するイベントで今年は第3回目です。

この日、会場には各園を紹介する動画の上映や写真の展示、手遊び・体操・読み聞かせなどの保育活動の実演、お仕事相談、おいしい給食紹介や手づくりおやつコーナーなどが設けられ、おそろいの藤色のポロシャツ姿の先生たちが来場者を笑顔で迎えていました。

プログラム
・13:30~ ミニ講座&実演 年齢に合った本とおもちゃ
【講師:(株)駿河こどものとも社 代表取締役 髙林快晴さん】
・藤枝市内の保育園紹介・お仕事相談
・保育活動実演 ~手遊び・体操・読み聞かせ~
・手作りおもちゃ展示・体験
・おいしい給食展示・手作りおやつ

保育活動の実演コーナーでは、予定時刻になると音楽が流れ、スタッフの先生たちが参加者に「今日は3歳児の子どもたちに人気の体操を一緒にやってみましょう!」などと呼びかけ、保育活動の実演を披露しました。就職イベントということもあってスーツで参加していた学生たちも、上着を脱いで、一緒に体を動かしていました。

現役の先生たちが保育の楽しさを直接伝える

実行委員会が立ち上がったのは今年3月。以降、保育活動の合間にZoomや対面でミーティングを重ねてきた先生たちは、次のように語ります。

▲野菜を使ったスタンプで、オリジナルうちわづくりを担当する先生たち

「保育の仕事になんとなく楽しいイメージがあっても、『実際どうなんだろう・・・?』と悩む人も多いと思うんですよね。だから、自分たちの言葉で保育活動のことを伝え、子どもたちとの楽しい活動がイメージできるように体験してもらうことで保育職の魅力を伝えたいと思いました。」

「最近、保育の仕事によくないイメージを持つ人も多いと感じています。だから、ちょっとでも多く魅力を伝えて、将来の選択肢に保育の仕事を入れてほしいんです。そして、一緒に働きたいと思ってもらえたらうれしいなと思っています。」

▲年齢ごとの製作あそびやおもちゃを展示

「横のつながり」を深め、地域全体で保育士不足の解決を目指す

 藤枝市では、平成29年から施設種別を問わず市内の保育関連施設全体で、働きやすい職場づくりと保育者の確保を推進してきました。地域の保育施設が協力しあい、保育の担い手との交流機会をつくる「ほいくカフェ」も、こうした地域の特色を象徴するイベントのひとつです。藤枝聖マリア保育園の鈴木園長と、わかばみや保育園の中原園長にお話を伺いました。

▲園のおいしい給食や食育、手づくりおやつを紹介

鈴木園長:「保育に関する不安感は、保育の仕事を目指す人たちにとってはマイナス材料になると思う。大変なこともあるけど、それに勝る喜び、楽しさが保育にはある。親とともに子どもの成長を喜ぶ仕事の魅力を、先生たちから直接的に感じてほしい。また、藤枝市にある保育園の魅力を知ってもらい、地元で保育士になりたいと思う人を増やし、地域全体で保育を底上げしていきたい。みんなで地道に伝えていき、『そろそろほいくカフェの時期だよね』と学生の間で話題にしてもらえるようにしたい。」

中原園長:「今回は経験年数が浅い先生方に実行委員として手を挙げてもらった。自分もこの前まで就活していたという先生たちが『保育ってこんなに面白いよ』『後輩にこういうことを教えてあげたいな』と主体的に考えて動いてくれた。また、実行委員会が始まった当初は緊張して言葉数少なめだった先生も、同年代の仲間ができて、積極的に意見を言ったり、隠れていた自分を表に出したりと、よい変化を感じた。働く場所は各園それぞれでも、横のつながりを深めて取り組み、毎年恒例の行事にしていきたい。」

今年は若手の先生からの提案でInstagramでの情報発信も始めたとのこと。「次回の予告だけでなく、日常的に情報発信していきたい」と中原園長。先生方が創る就活イベント「ほいくカフェ」の次年度の企画とあわせて、Instagramでの日常的な情報発信でどのような情報が得られるのかが楽しみです。

ほいくカフェ公式Instagram
執筆者
芦川桃香

取材・執筆を担当。地方IT企業の広報目線で、地元企業の採用活動やオンライン配信などを支援。

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