「2021年 新入社員意識調査」(㈱リクルートマネジメントソリューションズ)によると、働きたい職場の特徴は「お互いに助け合う」がトップで68.4%。協調性を重んじ、周囲を伺いながら⾏動する若者が多い一方で、孤独を感じたり、悩みを相談できずにいたりする若者を支える職場づくりが必要になっています。
「若い職員が本当に欲しかったのは、給与面や処遇、上司からの評価よりも、一緒に働く仲間からの共感や、保護者からの感謝の言葉で得られるやりがいだった」
そう語るのは、千葉県で認可保育園「キートス」を展開する㈱ハイフライヤーズ キートス統括園長の日向美奈子氏。2010年創業後、急成長を続ける同社ですが、過去には大きな危機に直面していました。福利厚生が充実しているにも関わらず、2019年の離職率は34.7%。数ヶ月で辞めてしまう職員が多かったといいます。会社による表彰制度なども効果が出ず、悩んでいた時期に出会ったのが「Unipos」でした。
「デジタルネイティブでありSNS世代、いわゆるZ世代にとって価値を感じるものは、『横のつながりがある誰かが認めてくれること』であり、嘘のない『いいね』であると気づいた」
Uniposは、職員がお互いを称賛し、感謝を伝えるメッセージとともにポイントを贈り合うことができるWebサービスです。感謝を伝えたい相手に対し、「◯◯先生がありがとうと言っていたよ」のように投稿すると、全職員に共有されます。共感した投稿には「拍手」を送ることも可能。会社からの一方的な称賛ではなく、仲間から自分の行動に承認をもらうことで、「この行動がよかったんだ」「次もよい行動を取ろう」と、職員の気づきやモチベーションがアップ。離職率は7.4%まで改善し、サービスの質向上、売上アップを達成したといいます。
「ありがとう」が起点のコミュニケーション浸透
キートス新入社員の初仕事は「Uniposを贈ること」。最初のコミュニケーションが感謝から始まることで、現場に早く馴染めるそうです。また、「Unipos有給休暇」など社員が自ら使いたくなる制度もあり、利用率はほぼ100%。マネジメント側も日々の投稿から気持ちを読み取り、素早いフォローに活用しています。
Uniposは、感謝や称賛を循環させ、お互いを認め合う職場づくりに一役買っているようです。
導入園の声 ㈱ハイフライヤーズ(千葉県)
「人とのつながり」を大切に、「また明日も来たい!」と思う保育園を。千葉県内で「キートス」を13園展開している。