出生数84万人。避けられない少子化を見据えて 情報発信のデジタル化 園公式のLINEで発信

小酒井園長(中央)と藤原先生(左)、杉原先生(右)
学校法人麻機幼稚園が定期開催する子育て支援広場「あさはたキッズ広場」には、毎回100名近くの未就園児親子が集います。人気のヒミツには、アナログだけではない〝デジタル活用〟がありました。

 2016年7月に現在のサイトにリニューアルした麻機幼稚園。トップページの写真を挟むようにしてある2つの柱は、同園のシンボルでもある門柱。小酒井厚子園長や学年部が撮影した写真を1週間おきに更新しています。

 情報発信は、在園児向けの「ちびっこ体操」「ピッキー体操クラブ」や未就園児向けの「ピッキーJr体操クラブ」を担当する級外職員の藤原慶太先生と杉原慎児先生が担当です。従来のチラシ、ポスター、園だより、Webサイトに加え、2020年6月からはLINEも活用。在園児に対してはWebサイトのパスワード付きページ「あさはたポケット」を、未就園児に対してはLINEを通して情報を発信しています。

 「当初、LINEを始めるときは安全性の面がとても不安でした。自分自身がこうしたデジタルツールに造詣が深いわけではないからこその不安。教育センターの情報担当の方やサイトを制作してくれたIT企業の方に聞きながら、園独自のソーシャルメディアの規約をつくり、保護者の同意を得るようにしました」

 そんな小酒井園長を後押ししたのが、デジタルにも長けた藤原先生と杉原先生の存在でした。

園の入口の掲示板などにLINEのQRコードを掲示

 LINEアカウントを管理する藤原先生は、「コロナの影響で、4~5月は未就園児向けの活動ができていませんでした。LINEのようなSNSを活用して、友だち登録をしてくれた保護者に園説明会やあさはたキッズ広場(園庭開放日)の案内ができればと思いました」と想いを教えてくれました。

 LINEを選んだのは、月1000通までは無料で利用でき、友だち登録をすれば自動通知が届くこと、他SNSよりも園への関心が高い保護者とつながりを持てるという理由から。入園を検討する多数の保護者が登録されているようです。

 同じく情報発信を担当する杉原先生は、「本来であればLINEでの情報発信にも、在園児の様子も盛り込みたいですが、そうなると個人情報の問題も生じてきます。あくまで園の日常や出来事はWebサイトの『あさはたポケット』で発信する」と、ツールに応じて発信する内容をすみ分け。YouTubeの限定公開も活用しながら動画配信も試みます。

 「私立幼稚園は黙っていても園児が集まるわけではない。園の特色を打ち出していかない限りは入園につながらないことを先生たちもすごく自覚しています。そうした中で、藤原先生や杉原先生のような先生たちが見通しをもって情報発信をし、あさはたキッズ広場から未就園児教室、入園へと上手につなげてくれています」と小酒井園長は誇らしげに語ります。

 2020年10月、文科省は小中学校における学校と保護者との連絡をデジタルに移行するよう通知。小酒井園長は「こうした社会の動きもふまえ先進的な取り組みをしたい」と続けます。

LINE公式アカウントの開設(無料)

 LINE公式アカウントには、「認証済アカウント」と「未認証アカウント」の2種類があります。LINEアプリ内の検索結果に表示される「認証済アカウント」がおすすめですが、クローズドに運用される場合は未認証アカウントにしましょう。詳しくはLINE公式サイトをご確認ください。

麻機幼稚園に聞いた! 開設時の3つの工夫

  • 園内で役割分担や約束事を細かく決める
  • 運用ポリシーを決める(行政の運用ポリシーを参考に)
  • 教育センターの情報担当やIT関連の専門家を頼る
麻機幼稚園(静岡県静岡市葵区)

 教育目標は「健康で明るく元気な子」
 園児も身体を動かすことが大好き!

編集部より

 イベントの多さが情報発信の頻度や広がりにもつながっています。ソーシャルメディアの規約も園独自につくり上げられていてすばらしいです(石切山)

執筆者
服部由実

取材・執筆を担当。保育士経験のあるスタッフと相談しながら“活用しやすいITツール“を発信しています。

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