- 来年度から、うちの園でも子どもの成長記録を保護者と共有することになったけれど、クラスの子たちそれぞれの成長を事細かに書くのは大変そう……。もちろん、大切なのはわかるけどね。
- 「ポートフォリオ」や「ドキュメンテーション」と呼ばれるものだね。一人ひとりの成長を細かく記録できるに越したことはないけれど、先生の負担が大きくなり過ぎて続かないのは元も子もないよね。まずは、写真とテキストだけのシンプルな表現で始めてみたらどうかな。
- そうは言っても、何をどう書けば良いのか迷っていて……。
- 大切にしたいのは、家庭でも子どものちょっとした成長に承認の姿勢や声がけができるよう、保護者に「気づき」を与えることだよね。保護者の立場で考えると、園での何気ない様子すべてが保護者の気づきになると思うよ。
- 例えば、新しい言葉を覚えて使うようになったこととか?
- そうそう。「子どもの発達を分析してその結果を……」というよりも、ありのままの姿をわかりやすい言葉で書くことも良いんじゃないかな。
- そうか。そう考えると、私にもできる気がしてきた! 写真を切り貼りして、手書きで書くのは大変だから、何か良いアプリとかないかな?
- わざわざ専用アプリを使わなくても、多くの園で使っているオフィス系ソフトのパワーポイントで簡単につくることができるよ。
- そうか。これまでおたよりや新聞をつくってきたときと同じようなやり方だね。
- そうだね。最初に記録する枠組みさえ整えてしまえば、どんな写真を載せようか、どんな中身を書こうかということに、より集中できるよね。
- ポートフォリオは写真がとても大事だから、ちゃんとカラーで印刷したものを保護者に渡したいな。その点、オルフィス先生で印刷すれば、一枚からでも安くカラープリントできるよね。
- うん。その点は任せて! 印刷代を気にせず、カラーでわかりやすい成長記録を保護者に共有しよう!
専門家から一言
ご家庭とは異なる、保育の場ならではの「気づき」を捉えて、中長期的な視点も織り交ぜながら記録しましょう。例えば他児(特に異年齢児)との関わりについて「○○(順番を待つなど)ができるようになりました。次は○○(譲り合いなど)ができるようになるでしょう」というように。テンプレートの活用に加えて記録する観点を絞れば、業務負荷の軽減も期待できます。
社労保険労務士&保育士&キャリアコンサルタント 楚山 和司 氏
保育士資格を活かし、園の経営課題を解決・支援しています。
社会保険労務士事務所 そやま保育経営パートナー