子どもを守るモラルの低下を問う そうけい幼稚園 最新さすまた導入

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緊急時に備え入口などに常備。ジャングルのような可愛い迷彩柄が園児の恐怖心を和らげます(左)/さすまたを構える松尾創園長(右)
学校法人双恵学園・そうけい幼稚園(埼玉県さいたま市)は2019年8月に従来の半分ほどの軽さを誇るカーボン製さすまたを導入。防犯対策に対する思いの丈を伺いました。

そうけい幼稚園が最初にさすまたを導入したのは、今から18年前。大阪教育大学附属池田小学校に刃物を持った男が乱入し、児童8名が死亡、教師を含む15名が重軽傷を負った事件がきっかけでした。浦和警察署による研修会でさすまたを使った訓練を行い、普段は教室や廊下などに設置し抑止効果にも活用していたそうです。しかし、その重さは保育者が持つには扱いにくい重量感。距離を保とうと柄の端近くを持とうものなら尚更でした。

そこで同園が新たに導入したのが、株式会社ASK TRADINGのカーボン製さすまたです。一般的な製品の約3倍の強度を誇りながらも、重さは約690gと軽く、片手で軽々と持つことができます。さらに持ち手があるため素早く動かせ、相手に掴まれにくくなるなど、力を入れやすく扱いやすい点が特徴です。同園は新たに2本購入し、月1回の防災・防犯訓練を徹底。安全意識の再確認につながっています。

職員手製のシュタイナー人形

さらに、園における高い防犯意識を支える背景について松尾創園長は、「今は殺傷や虐待、いじめなど子どもが関わる犯罪が多い世の中。家族の温かさや愛情、敬う心といった子どもを守るモラルが低下していると感じる。子どもは環境で育つもの。幼少期に受けた豊かな愛情がその後の子どもの精神性や社会に良いサイクルをもたらす」と思いを教えてくれました。

同園の教育理念は「心の教育」。思春期、受験、就職、結婚…、挫折を繰り返しながら前に進むときの原動力となる「心」を大事にする同園には、職員手製のシュタイナー人形や壁面飾りがふわっと包み込むような愛情とともにやさしく佇みます。さすまた然り、こうした日々の1つひとつが園児の心の安全性を育みます。

執筆者
服部由実

編集長。企画・取材を担当。IT企業の広報部門に所属し、社外広報や採用活動に取り組んでいます。

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