新しい情報管理体制をめざして 職員のiPad活用開始

iPadを支給された先生たちが、園専用のコミュニティの試用をしている様子。画面をタッチして操作し、文字入力は表示されるキーボードから行う
「緊急時の備えを見直さなければ」。東日本大震災を目の当たりにして、多くの人々が同じじ想いを胸にしました。学校法人まどか学園まどか幼稚園(静岡県焼津市)の橋ケ谷晃理事長もその1人。早速、情報管理の見直しに着手した同園を取材しました。

 「携帯電話が使えず、メールもままならず・・・こんな状況でも保護者に園児の状況を連絡する方法はないものだろうか」。今回の震災では、携帯電話やスマートフォンなどからインターネットに接続し、状況把握と情報共有がはかられたことに注目が集まりました。「非常時でもインターネット接続環境を維持することが必要」。そう考えた橋ケ谷理事長は、パソコンが使えない状態を想定して、タブレット型コンピュータ「iPad(アイパッド)」の導入を決めました。iPadなら持ち運びも可能で、バッテリーは最長10時間。3G(スリージー)モデルなら、いつでもどこでもインターネット接続が可能です。

 iPadを支給されたのは、主任や事務職の4名。ITに強くないという先生たちにとっても親しみやすいのがiPadの強みです。北野主任は、「指で操作できるのがいい。持ち歩いていれば、どこででもメモが書けて便利」と早速日常業務での活用を始めています。ピアノのアプリケーションを起動すればiPad画面が鍵盤に早変わり。歌や合奏の準備で音を拾う作業をピアノがない場所でも出来るようになると言います。
 
 保護者との情報共有には、友人が「Twitter(ツイッター)」を進めてくれました。ただ、橋ケ谷理事長は、園専用の空間をイメージしていたので、あまりピンときませんでした。そこで、同様のサービスでありながら専用グループが無料で作れる「Timelog(タイムログ)」で、試しに園専用のコミュニティを作ってみました。グループの作成・参加には会員登録が必要ですが、パソコンか携帯電話のメールアドレスがあれば登録可能。グループは、名前を決めるだけで開設出来ました。「保護者に案内する前に、まずは先生たちがネットコミュニティとはどういうものかを理解したい」と橋ケ谷理事長は語ります。

業務改善と非常時の備え

 トップページの真ん中には、5つのブログの入り口がずらりと並んでいます。その下には、全ブログの最新記事が5つ表示されるようになっています。ブログによっては更新がない日もあれば、2つの記事が公開される日もあります。ただ、ホームページ全体として考えると、ほぼ毎日どこかが更新されています。

 一般的に、更新が増えれば閲覧者も増えます。発信した情報に注目してくれる人の存在が、更新を担当する先生たちの励みになります。また、同園では、ブログのほかにも写真をスライドショーや動画にして、保護者の目を楽しませる工夫をしています。

 楽しませるということは相手の心を動かすということ。基本は楽しく、ときに威厳をもって、保護者の心を揺さぶる情報発信をしたいものです。

執筆者
鈴木あゆみ

パステルIT新聞編集長。特集の企画・ライティングほか、紙面全体の編集を担当しています。

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