子どもたちを安心して託児所に預け、仕事に取り組める女性社員の皆さん。慌しい出勤時間とはいえ、会社から3分の場所に託児所があることで時間と心の余裕ができて嬉しい。
浜友観光株式会社は、育児中の優秀な女性を採用するために企業内託児所を全額会社負担で運営しています。
託児所は会社から歩いて3分ほどの社宅の一室。人事採用グループ、本社採用課課長の田中氏は、「もちろん資金問題はネックでした。でも、従業員に経営側の姿勢を示すためにも利用料は全額無料としました。」と語ります。施設の開設から保育士派遣など運営支援に携わる株式会社キャリア・ン代表取締役社長の小松氏も、「浜友さんの人材採用における方針や、託児所開設の目的意識に賛同し、全面協力することにしました。関係者たちが『うちの子ども』という意識で、よりよい環境を目指したことが成功の理由です。」と続けます。
開設当初は託児所を運営する会社も母親も「預かる・預ける」ことに関して未経験だったので、様々な課題をひとつずつ解決していきました。子どもたちを育む温かい場所をつくるだけでなく、保育士が人事担当者と母親教育をする場面もありました。しかし、もともとヒューマンスキルの高い女性たちであるため改善も早く、双方に良い結果が得られたそうです。
このほか研修期間にプロのヘア・メイクさんのアドバイスを受けられるなど、女性にとって自身を磨けるうれしい制度もあるのだとか。シューカツ(就職活動)中の学生たちも、産休や育児支援、福利厚生やキャリアアップについて企業に質問を投げかける時代。企業経営が厳しい状況下であっても、優秀な人材を採用し、定着させるために、社員の生活支援や教育活動に配慮する必要性は高まってきています。