この記事のポイント
- ブログ投稿や動画配信の負担を軽減しようと、ドキュメンテーションツールへ移行
- 手軽さ・デザインの楽しさから配信頻度は週3回に!行事以外の日常の子どもの姿を配信
- 「楽しさ」を起点に、保護者との関わり・保育活動の広がりに新たな変化!
「日々のできごとの端々に思いがけない子どもの育ちが生まれてくる。そんな子どもたちの生き生きとした姿を見てもらいたい」。そう話すのは、ふじようちえんの加藤積一園長です。
見えないものを伝えることを大切にする同園は、これまでブログやYouTubeでの動画配信など様々な形で情報を発信。毎週金曜日には子どもたちの写真に手書きのキャプションを添えた「子どもニュース」を紙で配布していました。しかし、クラスごとの投稿数やYouTube広告が保護者の閲覧画面に表示されてしまうことや、何千枚と撮りためた写真からクラス分を選び切り貼りする手間と印刷費が懸念となっていました。
そうした中、2021年に導入したのがドキュメンテーションツール「おうちえん」です。季節やイベントごとに用意された豊富なテンプレートはつくる側も見る側も心躍るようなデザイン。パソコンやスマホ、タブレットから写真・動画をアップロードでき、コメントや吹き出しを添えることも直感的に操作可能。クラス名などタグ付けもできるため特定の対象者のみに配信することもできます。
そうした「おうちえん」の操作面の手軽さ・楽しさから、同園は行事の日だけでなく、園舎に施された雨水の滝に触れて喜んでいる様子など、その時々の子どもたちの姿や関心をクラスごとに共有。配信頻度は週3回を超えることも多いそうです。
主任の徳野友美先生は、「頻度が少ないと内容が行事のみになってしまいがち。でも、同じ蝶であっても青虫からさなぎになり蝶になる過程を絵に描く子もいれば、虫眼鏡でじっと観察する子もいて、様々な関わり方をする子どもたちの姿がその都度見られる。配信を通して、『次はこんな活動もできそう!』というように保育活動に広がりを持てるようになった」とふりかえります。
「楽しい」を起点に届けられる日々の子どもたちの様子は保護者にも伝わっているようで、絵本『ちょう』を読んだことを「おうちえん」で共有したところある保護者の方がアゲハチョウの幼虫を園に持ってきてくれたことがあったそう。「こういった形でのご家族の理解や参加の仕方はおうちえんがなかったら出てこない」と、加藤園長も園の中身が以前より伝わっていると実感しているようです。
安心感と信頼を生むコミュニティに
ふじようちえんが目指すのはコミュニティづくりにつながるようなオウンドメディア。「おうちえん」もその一つです。
「『子どもの育ちは素晴らしいよ』と囁いてもらっているような情報局。安心感=信頼で、それが園の信用につながっていく」と加藤園長。家庭との関係性を長く築くのに役立てているとのことでした。
ドキュメンテーションを保育日誌として活用するケースも
また導入園の中には、「おうちえん」を保育日誌としても活用し、ドキュメンテーションと兼用することで業務削減につなげているケースが最近増えているそうです。さらに、園児一人一人の成長記録を配信するポートフォリオ機能や日々書きためた写真・動画を卒園アルバムとしてまとめる機能も。専用Webページから入園から卒園までの記録を当時の担任の先生の言葉とともにふりかえることができます。「おうちえん」は月額無料。詳しくはサイトをご覧ください。
学校法人みんなのひろば ふじようちえん(東京都)
楕円形園舎や不便による利益“不便益”の体験の提供が注目を集める。最近は保育者の見聞を広げる新たな研修「先生交換制度」に取り組んでいる。https://fujikids.jp/