小さい頃から子どもが好きだった。ただただ純粋に好きなことに夢中になっている時の子どものまなざしが好きだった。子どもたちの傍にいると、あるがままの自分で居ていいと思えた。そして、様々な関わりの中、学び変わっていく子どもたちの物語が好きだった。新聞の教育欄にそんな記事を見つけ、読んでは胸を躍らせた。
短大卒業後、公立保育所に入職。「公立保育所って自由がない」なんて豪語するちょっと生意気な若者は、しかし、保育は楽しく、出会いにも恵まれ、気が付いたら所長職に就き定年が目前。そんな時、現職へのお話をいただいた。思えばいつも、もっと〝子ども主体の保育〟がしたいと思っていた。それは、保育を仕事に選んだ時に「保育って子どもたちと一緒に夢を形にできる創造的な仕事だ」と思った、正に自分の保育に対する原風景が目の前に広がる思いだった。
飛び込んだ新天地は、夢と希望に満ち満ちていた。公立から民営化で保育事業を引継ぎ3年後の新園舎立ち上げ、こども園移行を目指して〝子ども主体の保育〟がしたいと集まった新たな仲間たちとの日々は、困難や課題も含めて刺激的で実におもしろい毎日だ。昨年度、年長クラスの子どもたちが、初めてのキャンプをしたいと言い出し、自分たちで話し合って準備、交渉、相談し実現させた。思えば保育者1年目、お泊り会をしたいと言って「公立ではできないよ」と言われたことを思い出した。〝子ども主体の保育〟は見たことの無い景色をつくり続けてくれている。そんな、子どもたちと一緒に夢を形にできる保育現場がやっぱり大好きだ。
認定こども園つむぎ野(宮城県) 園長 渡邉 玲子 先生
公立保育所に40年間勤務後、認定こども園つむぎ野園長となる。全国保育問題研究協議会・学校体育研究同志会の会員としても研鑽を積んでいる。