この記事のポイント
- 保育施設の調理職員を対象としたレシピコンテスト「給食の鉄人®2023」
- 書類選考を勝ち抜いた5園が食の知識と技術を競い、優勝園が決定
- 調理職員の魅力を発信する場として、今後の開催に注目が集まる
「給食の鉄人®」は、成長や発達段階に合わせた食事の重要性、調理職員の技術向上、幼児とその保護者や地域を含めた食育への寄与を目指し開催されているレシピコンテストです。第3回となった今回のテーマは「大豆・大豆製品を使ったメイン料理」です。全国から330件の創意あふれるレシピが寄せられました。
決勝では上位5園が調理とプレゼンテーションでレシピを披露。見た目やアイデア、食育などの視点で審査が行われ、赤坂ちとせ保育園が優勝に輝きました。
同園のレシピは豆腐を使ったメンチカツで、具材にレンコンやチーズを加えた食感も楽しい一品です。考案した栄養士の安田美穂さんは「形は子どもも馴染み深いりんご。見た目から楽しめるように工夫した」といいます。
給食室から食の魅力を発信
コンテストへの応募は初めてだったという同園。給食室は保育室と距離も近く、開かれた環境だそう。日頃から園児の好き嫌いを把握し、給食の提供を通じて食の楽しさを伝えていたことが「保育園ならではの発想」「食に興味をもたらす一品」などの評価につながったようです。今回の挑戦について岩野咲央さんは「緊張したが、周囲の応援や子どもの笑顔が励みになった。試作を重ねたりんごのソースも本番が一番おいしくつくれた」とふりかえります。
今後、園では保護者や地域への食育活動も進めていくそう。安田さんは「理念は『HOME』。家族のようにみんなで温かい給食を囲み、好きなものを共有しあえる環境を提供していきたい」と教えてくれました。
食への関心と心身を育むために重要な幼児期の給食。それを日々支える調理職員にスポットをあてた同コンテストは、調理職員の仕事の魅力を伝え、深める場になっているようです。
レシピコンテスト給食の鉄人2023
一般財団法人日本Educe食育総合研究所が主催。幼児施設を対象に子どもたちが楽しく、おいしく食べられる給食日本一を決める。