東日本大震災、三陸沖地震、熊本地震、鳥取地震。近年、毎年のように巨大地震・大津波が多発しています。皆様はどのような対策をされていますか。全国の園へ訪問していると、毎月防災訓練をしている園が多くみられました。やはり子どもたちの命を預かるお仕事なので、「防災」への意識は非常に高いと感じております。
ただ、その防災訓練の多くは、安全に避難できるよう、子どもたちに指導するものでした。子どもは繰り返し訓練を行うことによって、条件反射で行動できるようになります。実際に地震が発生した時にも、訓練通りに体が動きます。しかし、大人(先生)はどうでしょうか。大人は言われて動くのには慣れていますが、先に頭で考えてしまい、瞬時に大きな声を出すことができません。いざという時「机の下にもぐりなさい!」と大きな声で瞬時に行動する。それが「その瞬間のリーダー」です。有効な練習方法は、1人ずつ全員の前で誰にも負けないぐらいの大きな声を出すことです。
以前、ある会社の防災講演会に行った時、講演の冒頭で、前列の5人を壇上に上げ、実際に地震が起こった想定で全社員の前で大声を出すというテストをしました。5人とも大声が出ませんでした。「その瞬間のリーダー」についてお話をした後、再度5人に同じ想定で実施しましたが、大声を出せたのはたった1人。後でわかったのですが、その方は社長の息子でした。おそらく、その方はリーダーとしての意識を持っていたのですね。
弊社では緊急地震速報やIP無線機など、防災ツールを全国の園に提供しています。こうしたツール、特にIP無線機は災害時だけでなく日常業務にも利用し、いざというときに活用できることが重要です。次回のコラムは実際の有効活用事例(生の声)をお届けします。