写真を十人十色に楽しむグループ『ふぉと*いろ』。子育て中でもカメラを楽しむ仲間が欲しいとインターネット上のコミュニティで呼びかけたことが発足のきっかけでした。発足当初は仲間同士で教え合ったり、撮影会をしたりして楽しんでいましたが、そのうちに「子どものかわいい撮り方を教えて!」「ママと子どものツーショット写真が欲しい」とリクエストを受けるようになりました。
その声に後押しされ、初心者向けの写真教室や親子写真撮影会などを始めました。写真教室や撮影会は自分たちが楽しむだけでなく、多くの人々に写真の素晴らしさを伝える機会でもあります。
やがて、「『ふぉと*いろ』は子どもたちの豊かな表情を撮ることに深い造詣がある」と口コミが広がり、親子写真撮影会は毎回大盛況となりました。身近に母の存在を感じ、安堵に包まれている時の子どもはもっとも自然体。絶好の撮影タイムです。「いい写真を撮ろう」と気負ったり、「こっち向いて~」っと声を掛けたりせず、親子の自然な空気感を大切にシャッターを押す。そうして撮影した写真の中に、キラリと光る1枚があるのだそうです。メンバーの齊藤さんは「人、モノ、風景・・・。子どもの周囲にある様々な日常も撮ることで、素敵なモノだと気付くことができた。何気ない日常の素晴らしさを思い出に残す『写真』というものの魅力をたくさんの方に知ってもらいたい。」と語ります。
先生だから撮れる写真
ママたちの交流では、子どもが通う園での写真にまつわる話題もしばしば。「先生が撮影する写真は子どもたちの表情が生き生きしていて素敵」「おたよりやホームページに写真が豊富だと様子がわかって嬉しい」「ただ、適切に編集されてなくて子どもの顔が縦や横に伸びていたり、画像が歪んでいたりする写真もあるから残念」。「先生たちにも、カメラの機能や撮影のコツを学ぶ機会があれば」。
こんな会話がきっかけとなり、最近では県内の幼稚園や保育園向けに、やさしい写真教室や保育風景の撮影代行サービスも始めた『ふぉと*いろ』。ある幼稚園の誕生会を撮影した時のことです。先生からのプレゼントとして、主役の園児たちがおんぶや抱っこをしてもらっていました。その時の先生と子どもたちの表情があまりにも印象的で感動したそうです。「ママ目線だから撮れる写真もあるが、いつも子どもたちと接している先生だからこそ撮れる写真、先生にしか撮れない写真がある。また、子どもたちとともに笑ったり、泣いたりする先生の素敵な姿は私たちが写真に残したい」と齊藤さん。こんな想いでカメラに親しむママたちは身近にいるはず。園にとって、心強い存在ではないでしょうか。
↑地元のパン屋で開催した写真教室の様子