宗岡地区は農家が多い地域でしたが、近年は宅地造成が進んで様変わりしてきました。そんな町に古民家風のたたずまいの志木どろんこ保育園が開園しました。園庭には5羽のニワトリが放たれています。「さぁ、宝物を見つけよう」。先生の掛け声で子どもたちは毎朝たまご探しをします。
園内では裸足が基本。大地を踏みしめ、走り回る時間が多いため、朝は座禅と雑巾がけで心静かに過ごします。昼食やおやつは縁側でにぎやかに。太陽の光や風が心地よく、より一層おいしく感じられます。生き物に触れること、作物を育てること、自然を感じることを生活の中で自然に体験することで、子どもたちは「生きるうえで大切なこと」を自ら学んでいきます。
同園は、昔なら誰もが当たり前にできたはずが今ではできなくなっている様々な体験ができる空間として保護者に支持されているのです。また、子育て支援活動のひとつである「自然食堂」が人気。活動日は季節の野菜などで簡単なおやつ作りを楽しむ人々で賑わいます。こうした活動は「どろんこ通信」と「どろんこだより」で保護者に伝えられます。行事や畑の様子の他、おせち料理の謂れやゆず湯のすすめなど、家庭生活にも取り入れたい季節の味わい方も取り上げられています。
地域に開かれた園として
同園では当初からインターネット環境の整備を重視し「光ステーションWi-Fi(ワイファイ)ルーター」を導入しました。これにより高速で安定したインターネット接続環境が整いました。受付にはタブレット端末「光i(アイ)フレーム2」を設置。保護者が送迎時に保育風景の写真や動画を楽しんでいます。「光ステーション」は、Wi-Fi環境を保護者に開放したり、お知らせやアンケートを閲覧したりすることもできるので、保護者との交流を深める活用が進みそうです。
また、「光iフレーム2」は保育にも活用。これを保育室に持ち出して直接写真撮影することもあります。ミモザサラダが昼食に出た時には、子どもたちの目前でミモザの花を検索。写真を見せたこともありました。保育活動でITを活用する場面も増えてきました。
さらに、「光ステーション」は、災害時に通信環境を無料開放し、地域の人々の安否確認や災害情報の収集にも貢献できます。地域に開かれた園づくりには、こうしたネット環境整備も重要なテーマのひとつなのです。