日常に溢れる子どもたちの成長の瞬間5つのブログで新鮮に伝え

幼稚園で管理している「わんぱく農園」でとうもろこしを収穫する子どもたち。とうもろこしは子どもたちの背丈よりも大きく育ち、多数の実をつけました
今年4月、学校法人長友学園大沢幼稚園(神奈川県相模原市)のホームページがリニューアルオープンしました。記事を気軽に更新できるしくみ「ブログ」を活かし、活発な情報発信を始めています。日々、どんな情報が発信されているのでしょうか。

 子どもたちの「元気で健やかな体を育てる」「自由で伸びやかな心を育てる」「明るく穏やかな思いを育てる」ことをテーマとする大沢幼稚園。その具体的実践のひとつが「ぞうり履き」での生活です。教室前の下駄箱には、赤や青の鼻緒が付いた小さなぞうりが行儀よく並んでいます。子どもたちは園内で過ごす時間だけでなく、登降園時、園外活動時もぞうり履きです。

 長友園長は、「子どもの健やかな成長には、体を支える足の土台ともいえる『土踏まず』の働きが重要。そこで、立つ、歩く、走る、ふん張るなどの基本動作が正しくできるように、ぞうりで足の裏を刺激して土踏まずの形成を促す」と語ります。

 園にほど近い場所にある「わんぱく農園」では、子どもたちがキュウリ、トマト、とうもろこし、じゃがいも、さつまいもなど季節の野菜を育てています。野菜の成長を楽しみにしながら、移り変わる季節の中で様々なあそびを見つける子どもたち。「春には春の、夏には夏のあそびがある。季節ごとにとっておきのあそびを見出す子どもたちの成長の一瞬を大事にしたい」。長友園長の願いどおりに、子どもたちは主体的に遊びながら、それをエネルギーに変えているようです。

 そんな「あそび」が重点の楽しい保育活動を、保護者や地域の皆さんに伝えたいとホームページを開設したのは6年ほど前のことでした。「すくすく日記」や「アルバム」と題したコーナーは、先生方が写真や記事を登録できるシステムを採用。これにより、保護者が見ることのできない、子どもたちの日常の表情を伝えやすくなりました。「成長の瞬間は日常にあふれている。それを見逃したくない。そして、それを保護者と共有したい」。そんな想いから、「未就園児、2歳クラス、年少、年中、年長」と学年ごとに五つのブログが中心となるホームページにリニューアルしたのです。

楽しく、そして心動かす

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学校法人長友学園 大沢幼稚園のWebサイト

 トップページの真ん中には、5つのブログの入り口がずらりと並んでいます。その下には、全ブログの最新記事が5つ表示されるようになっています。ブログによっては更新がない日もあれば、2つの記事が公開される日もあります。ただ、ホームページ全体として考えると、ほぼ毎日どこかが更新されています。

 一般的に、更新が増えれば閲覧者も増えます。発信した情報に注目してくれる人の存在が、更新を担当する先生たちの励みになります。また、同園では、ブログのほかにも写真をスライドショーや動画にして、保護者の目を楽しませる工夫をしています。

 楽しませるということは相手の心を動かすということ。基本は楽しく、ときに威厳をもって、保護者の心を揺さぶる情報発信をしたいものです。

執筆者
鈴木あゆみ

パステルIT新聞編集長。特集の企画・ライティングほか、紙面全体の編集を担当しています。

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