おたより・ホームページとの合わせ技 保護者ケータイにメール配信

冬の晴れ間、大きな遊具を備えた広い園庭で、元気な笑顔を見せてくれた園児たち
学校法人島田中央学園島田中央幼稚園(静岡県島田市、五藤泰弘園長)は、園児数400名のマンモス幼稚園。保護者の理解と協力のもとに「元気に遊ぶ子」を育む環境を築くため、メール配信を活用していると聞いて五藤善成事務長を訪ねました。

 インフルエンザの流行を警戒していたある朝のことです。立て続けに欠席連絡が入りました。五藤先生はすぐさま学年・学級閉鎖の判断をくだし、メール配信システムで一斉連絡を行いました。発表会を二週間後に控えた大事な時期。早朝の素早い判断、メール一斉連絡、そして保護者の速やかな対応がうまく連携したのです。おかげで発表会は平常時の欠席数に治まり、多くの子どもたちが練習の成果を元気いっぱいに披露できました。

 巨大台風の接近時には、翌日の休園を知らせるおたよりを子どもたちに持たせることにしましたが、保護者がそれを確認するのは夕方近くとなります。そこで、昼ごろにメールで速報を流しました。連絡を受けた時点で保護者は、心の準備と段取りができました。こうした「情報の先出し」で、保護者とのより強い協力関係の構築を目指しています。

 このほか、誕生日当日の朝に子どもたちへ送る「おめでとうメール」は、特別な日のささやかな演出。登園前の親子の会話が弾み、子どもたちのワクワク感が膨らめばという願いによるものです。

 また、職員の永年勤続や、誕生日祝い、退職者への行事の誘いにも利用しています。「メールの気軽さは、相手に負担をかけない」と五藤先生。速報性を活かし、細やかな配慮のもとに行われる保育現場らしいメールコミュニケーションです。

おたより・ホームページとの合わせ技 保護者ケータイにメール配信(サブ)
↑お父さんの関心も高まった

100パーセントと信じない

 メール配信システムを導入して4年。メールでの連絡を便利なサービスとして求める保護者も増え、今では約95パーセントの家庭が対象となっています。

 山を背負う地域とあって、当初から一部の地域への配信遅延は想定していました。そこで、特定地域の家庭には、電話で様子を聞くようにしました。また、受信設定やアドレス変更によるエラーへの対処も必要でしたが、これには事前説明会の開催や個別フォローを重ね、保護者の理解と協力を得ながら安定的な運用体制を整えていきました。ただし、保護者のスキルは年々高まりを見せており、導入当初から比べるとずいぶん楽になったのだそうです。 

 毎年3月末から事前準備を始め、4月にテストメールを配信して本送信に備えます。五藤先生は「伝達内容の重要性に応じて『連絡の安全性』も二重三重にする。メールに100パーセント頼らないことが大切」と語ります。複数のコミュニケーション手段を駆使して、伝える側の「誠実な心」も保護者に届けます。

執筆者
鈴木あゆみ

パステルIT新聞編集長。特集の企画・ライティングほか、紙面全体の編集を担当しています。

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