2002年昭和教育が色濃く残る守山幼稚園に24歳で就職しました。私が通った時代と変わらない園の姿、しかし似ているようで少し違う。思い出フィルターがかかっていたとしても、私の幼稚園時代の方がもう少し楽しかったように感じました。
園での思い出と言えば、優しかった先生たちです。たくさん歌って踊って好きなだけ絵を描かせてくれた先生たちの笑顔が素敵で、寒い日も寒いと感じないほど幼稚園に行くのが大好きでした。
しかし就職した当時、先生は業務に追われ、かつての私の知る園ではなくなっていました。
その後、自分たちの保育に疑問や違和感をずっと抱えていましたが、私は副園長となり、先生たちの考えを知るために一人一人に3つの質問をしました。
「ここが変だよ守山幼稚園」
「幼稚園の先生になって本当にやりたかったこと」
「幼児期に時間を忘れるくらい楽しかった遊びや活動は」
すると、園の矛盾や問題点、先生たちの夢、才能や素養など今まで気付けなかった多くのことが分かりました。指示命令することよりも聞くことの大切さ。この気づきが今の守山幼稚園の原点です。
それからは子ども・先生・保護者に対して常に意見を聞き、それぞれの考えを尊重する主体性保育の実現に向けて改善を繰り返しています。これからも先生たちと一緒に「今日どうなったら最高?」と考え続けていきたいです。
学校法人児玉学園 守山幼稚園(愛知県) 園長 児玉 匡信 先生
素敵な子どもたちと先生に囲まれた世界一幸せな園長の一人。得意なことは頼まれることに応えること。座右の銘:おもしろきこともなき世をおもしろく住みなすものは心なりけり。