子ども向けプログラミング教室「F@IT Kids Club」の小中学生向け夏期講座
プログラミング×デザイン思考で SDGs の課題解決に挑戦
「 プログラミング SUMMER QUEST 2019 」 開催 レポート
~答えのない大人顔負けのプロジェクトに本気で向き合った3日間

総合人材育成企業株式会社富士通ラーニングメディア(代表取締役執行役員社長:青山昌裕 本社:東京都港区)が運営する、子ども向けプログラミングスクール「 F@IT Kids Club (ファイトキッズクラブ)」は、小中学生を対象にデザイン思考とロボットプログラミングを用いた 3 日間の夏休み特別プログラム「プログラミング SUMMER QUEST 2019 」を、富士通ラーニングメディアが運営する品川駅直結の研修施設「 CO ☆ PIT 」にて8月14日(水)から16日(金)に開催しました。

「プログラミングSUMMER QUEST 2019 」は、デザイン思考とロボットプログラミングを用いて、社会課題の解決を探求するプログラムです。デザイン思考は、ユーザー視点で体験を設計する発想をビジネスに活かし、問題解決・課題解決をしていく思考法として、国内外で多くの企業が注目している考え方です。また、ロボットプログラミングは 2020 年のプログラミング教育必修化に伴い、小学生が楽し く学べるグローバルなプログラミング学習として人気になっています。本プログラムも定員に対し、想定よりも多く応募をいただいたため、予定よりも早く応募を 締め切りました。

今回開催したプログラム は、社会人向けに提供しているデザイン思考による課題解決の考え方、方法論を子どもたちにも伝えることで、将来のビジネスリーダー、 ICTリーダーにつながる基礎教養を体験できる内容となっています。テーマは SDGs の目標 15「陸の豊かさも守ろう」です。 生徒たちは デザイン思考を駆使して、 ユーザーを観察し理解する「共感」、意義のある挑戦課題を明確に定める「課題定義」、革新的な解決策を見出す「創造」の3つのプロセスを経て課題解決のアイデアを創出しました。さらに、そのアイデアを教育版レゴ®マインドストー ム ®EV3 1 )を用いたロボットプログラミングでカタチにしました。初日から4人4チームに分かれて作業がスタートし、各チームにはコーチが1名ずつ付きました。1日目と2日目はデザイン思考と SDGs 、ロボットプログラミングを学び、チームで協力 しながら リサーチ や 議論 を行いながら 、 課題解決のアイデアを創造しました。その後、チームでプログラミングを実装したロボットの改善を繰り返し、最終日となる3日目には、創造したアイデアとプログラミングされたロボットのデモンストレーションとプレゼンテーションを行いました。

F@IT Kids Clubは今後もこのような 社会課題の解決を探求するプログラムを開講し、より多くの子どもたちに将来のビジネスリーダーやICTリーダーにつながる基礎教養を提供して参ります。

3日間の様子

1日目:デザイン思考とSDGsについて学ぶ

まず始めに、富士通ラーニングメディア プロジェクト部長 大木リーダーから生徒たちに向けた開会の挨拶から始まりました。大木リーダーは国際的ロボットコンテストWROで審査員を務めた経験から「世界の子どもたちは課題設定をする力、調査や分析をする力と、そこで得た知見からアウトプットへの繋げ方や広げ方が秀逸だった。だから、今回は世界基準を知ってもらうために、大人でも難しい答えのない課題にチャレンジしてもらいます」と思いを伝えました。

次に生徒たちはSDGs とデザイン思考の説明を受け、「陸のいのちが守られていない」社会課題についてリサーチを行い、デザイン思考を活用した課題解決のプロジェクトを進行しました。

午後からは、チーム毎に今回取り組む課題をホワイトボードにまとめていきました。その際に、各チームのコーチ達は考えたことを周囲の人に伝わるようにアウトプットすることの重要性や、チームで合意形成をしていくことの難しさを伝えました。さらに、課題定義をするフェーズでは、何のためにその課題を解決したいのかという目的が大切だという視点も強調して伝えられ、大人顔負けの緊張感を持った議論がなされました。

2日目:ロボットプログラミングの方法を学ぶ

2日目は、初日の様子を見ていた大木リーダーから、設定した課題定義は本当にチーム全員で合意形成が取れ、本心でやりたいと思っているのかを問われ、再度目的を考え、課題定義を練り直すことから始まりました。生徒たちは各々の考える課題を再びぶつけ合い、また、その課題に対する解決策をどうロボットで表現するのか徹底的に議論をしました。各チームのコーチ陣は紆余曲折を経る過程で得られる価値について学んでほしいと、生徒たちの自主性を尊重し、必要最低限な範囲で指導をしていました。

各チームとも課題設定と解決策が固まったところで、生徒たちはロボットプログラミングについて学び、距離のセンサーや色のセンサーを駆使したコーディングを試走させました。超音波センサーを使い、壁から15cm 手前で止まるようプログラムしたロボットが、壁の手前で止まる様子を見て、実際に自分たちがロボットを制御していることに興奮し、終了時間を過ぎても夢中でロボットを操作し続ける姿が見られました。

3日目:発表

最終日はほとんどの生徒が始業の時間よりも早く登校し、熱心にロボットの動きの確認・調整や発表に使う模型の制作に取り組んでいました。あるチームは、課題定義や解決策を考えるところまでは進捗が順調ではありませんでしたが、最終的に各々が自発的に動けるようになるなど、短期間での成長が見られました。

また、発表会に向けてプレゼンの練習も丹念に行われました。生徒たちがコーチ陣から何度も論理構成に対するフィードバックを受け、時に考え込みながらも着実に発表の準備を進める様子は大人のプレゼン準備さながらでした。

発表会では、「砂漠を自動で緑地化するロボット」「オランウータンを山火事から救うロボット」「虫を識別して害虫だけを畑から排除するシステム」「保護区から出そうな象を、自動で保護区に連れ戻すロボット」など多種多様な解決策が生み出されました。「虫を識別して害虫だけを畑から排除するシステム」は、今後昆虫の識別もAI を実装して精度を上げていくという、現在ある技術を応用した展開も含めて発表した点が評価され、富士通ラーニングメディアの青山社長から最優秀賞が贈られました。

全行程を終えての感想

生徒より

「考えることが多くて難しかったが、議論をすることやロボットプログラミングで実際に動かすことが楽しかった。」
「将来は、工場に業務効率化を推進するようなロボットを配置したい。」
「将来、人を助けるようなロボットを作りたい。」
「初めて聞く言葉が多かったが、議論をする時にチームメイトが具体的に説明してくれたから、わかりやすくて良かった。」

保護者より

「プログラミングだけではなく、デザイン思考も学べた点が良かった。」
「子どもにはちょっと早いかなと思ったが、小学生にやらせたらどうなるかと興味もあった。」
「コーチ陣の口調は子ども目線だったが、話している内容は大人のレベルだったため、最初子どもが理解できていない印象だった。
しかし、日を追うごとに仲間との議論の仕方や、話す内容が変わっていったので驚いた。」
「色々あるモノの考え方の選択肢を体験しておくことは大事だと思うので、良い機会だったと思う。」

プログラミングSUMMER QUEST 2019 概要

  • 日時 :2019 年8 月14 日(水)~16 日(金)10 時00 分~16 時00 分
  • 対象 :小学4 年生~中学生3 年生
  • 参加者 :16 名

F@IT Kids Club とは

人材育成・研修サービス企業である富士通グループの富士通ラーニングメディアのエンジニア・コーチが立ち上げた子ども向けプログラミング教室です。プログラミングスキルだけではなく、「社会や仕事との繋がりを考えた指導」「伝えるプレゼンテーション力の育成」「情報リテラシーの指導」といったビジネススキルを学ぶことができます。IT 業界の豊富な知見と人材育成実績を持つ厳選されたスタッフが、初めてプログラミングを習う子どもにも楽しくわかりやすくレクチャーを行い、デジタルを駆使し「21 世紀型能力」を養う人材の育成を目指しています。

■コース:-スクラッチコース(エレメンタリーコース・ビギナーコース・エキスパートコース)

:-ロボットプログラミングコース(ビギナーコース・エキスパートコース)
:-テキストプログラミングコース(Python コース)

■教室数:全国40 校

■直営校:品川校(品川ラーニングセンター)
【富士通ラーニングメディア】

■企業名:株式会社富士通ラーニングメディア

■設立:1977 年6 月30 日

■代表:青山 昌裕(あおやま まさひろ)

■売上高:109 億円(連結:2018 年度)

■所在地:東京都港区港南2-13-34 NSS-Ⅱビル

■従業員数:435 名(2019 年3 月末現在)

■事業内容:・人材育成・研修サービス

-人材育成コンサルティング
-学習管理サービス「KnowledgeC@fe」
-講習会/サテライト講習会/e 講義動画/e ラーニング
-e ラーニングコンテンツ受託開発/ドキュメント制作・活用/
・Web サイト制作・運用サービス
-個人のお客様向けパソコン教室(富士通オープンカレッジ)

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