スナップスナップ 親・子ども・先生 きずなプラス プロジェクト
産学共同研究「園の写真を媒介にした親子のおしゃべり」
写真の効果で「親子の会話」が変わる
「より多くの遊びが具体的に語られ」「キャッチボールが増える」事が明らかに

 スクールフォト向けインターネット写真販売サービス「スナップスナップ」などを運営する株式会社フォトクリエイト(本社:東京都新宿区、代表取締役社長 大澤朋陸、以下当社)は、玉川大学 教育学部 兼 脳科学研究科 岩田恵子教授と玉川大学 教育学部 乳幼児発達学科 田澤里喜准教授とともに、共同研究「園の写真を媒介にした親子のおしゃべり」を実施しました。
 本研究では、東一の江幼稚園(東京都江戸川区)の 3 歳から 6 歳の園児とその親に協力いただき、「園での遊びの様子の写真」のある場合とない場合とで、親子のおしゃべりにどのような影響があるのかを検証しました。
 検証結果から、親子のおしゃべりの中に写真を使うと、お子さんの発言数が増えたり、より詳細な情報を伝えることができたり、親もお子さんの発言の内容の推測が容易になるといったことがわかりました。また、親へのアンケートでも、写真があることがおしゃべりの助けとなり、おしゃべりが楽しくなること、またお子さんの園での様子が見えてくることが分かりました。
 当社は、今後もきずなプラスプロジェクトの一環として、親・子ども・先生の絆を育む取組みを推進していく予定です。

研究概要

目的 「園の写真」があることで、子どもの話す内容や親子の会話にどのような影響があるか検証
研究協力 東一の江幼稚園(東京都江戸川区)、株式会社フォトクリエイト
監修 岩田恵子 (玉川大学 教育学部 乳幼児発達学科 兼 脳科学研究科 教授)
田澤里喜 (玉川大学 教育学部 乳幼児発達学科 准教授 兼 東一の江幼稚園 園長)
実施日 2016年11月17日(木)
対象者 3歳から6歳の園児8名とその親
検証方法 対象園児8名に検証日当日とその3日前における普段の保育中(遊びの様子)を、スナップスナップが委託するスクールフォトのプロカメラマンにより撮影(各園児ごとに当日・3日前それぞれ6点ずつ)。検証日当日の幼稚園お迎え時に、対象園児の親に依頼し、以下の順番で園での様子をおしゃべりし、保育写真のありなしで親子のコミュニケーションの変化を検証した。

<親が子に尋ねたおしゃべりの順番>

  1. 写真を見ずに実施日当日の活動について子どもに尋ねる
  2. 写真を使って実施日当日の活動について子どもに尋ねる
  3. 写真を見ずに実施日3日前の活動について子どもに尋ねる
  4. 写真を使って実施日3日前の活動について子どもに尋ねる

研究結果概要

結果概要
結果1 写真がある場合は親子の会話やりとり数、お子さんから語られる場面(遊び)数が増加。お子さんの話す内容も具体的・詳細に語られるようになる。
結果2 写真ありのおしゃべりで、お子さんの話す内容が具体的・詳細に変化。
結果3 <親へのアンケート>
写真がおしゃべりの助けに。写真があるとおしゃべり自体も、もっと楽しくなる。
監修者コメント 写真の活用で子どものおしゃべりの質が向上し、親は園内での様子が把握しやすくなる。

結果1

 写真のある場合とない場合のおしゃべり内容比較で、写真ありの場合は、親とお子さんの会話ターン数(※1)が増えた。お子さんの話す場面数(※2)も増加し、内容も具体的・詳細になった。

img1

※1)ターン数 :親とお子さんのやりとり 1 回を1ターンとして計測
※2)場面数 :会話の中に出てくる場面(遊び)の数 (例)砂場・レゴ・ブランコが出た場合、3場面として計測

結果2

写真ある場合とない場合のおしゃべり内容比較で、写真ありの場合は、お子さんの話す内容がより具体的になり、遊びの詳細まで語られるようになった。年長と年少では後述のような特徴がみられた。

年長では、写真のある場合、ない場合と比べて発言数が増え、内容も詳細になった。

年長:写真なしのおしゃべり:当日
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親から当日の遊びの様子について、お子さんに聞いた。遊びについては、「レゴ」、親が誰とやったのかを問いかけて 2 人の友人の名前が出た。
<特徴>
写真なしの場合は、当日の様子であっても、お子さんからは遊びの種類のみの発言に留まっている。親が質問をしない限り、それ以上の情報を得ることが、難しいといえる。
年長:写真ありのおしゃべり:3日前
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親から 3 日前の遊びの様子について、お子さんに聞いた。「レゴ」で何を作ったか、レゴの種類まで言及があった。 加えて、3日前につけていたリボン(※)や、その後の遊びについても発言があった。
※リボン:検証時の撮影対象者目印として使った
<特徴>
写真ありの場合は、3 日前の様子であってもお子さんから遊びの詳細を聞くことができた。
写真がある場合は、子ども自身から話しやすくなり親も質問をしやすくなり、多くの情報がおしゃべりしやすくなるといえる

年少では、会話が親の支えの中で進んでいる。会話を活性化する情報元として写真が役立った。

年少:写真なしのおしゃべり:当日
img4
親から当日の遊びの様子について、お子さんに聞いた。遊びについては、「つり輪」「鉄棒」「ブランコ」をやったことを聞くことができた。一緒に遊んだ友人の名前も得られた。
<特徴>
写真なしの場合は、親がさまざまな方法で質問をしない限り、お子さんから自発的な情報を得ることが、難しいといえる。
年少:写真ありのおしゃべり:当日
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親から当日の遊びの様子について、お子さんに聞いた。自身が遊んだ遊びについてのこと、誰と遊んだか、先生に話したことなどの情報を得ることができた。
<特徴>
写真ありの場合は、情報量が多いことから親が質問をしやすくなり、お子さんから多くの情報が引き出しやすくなるといえる。

結果3(親へのアンケート)

全体として、写真があると「おしゃべりの助け」になり、「おしゃべり自体が楽しくなる」と回答
(以下、アンケート抜粋 )

  • 写真があるとそのときの表情が見え、行動と表情がつながってわかりやすく感じた。
  • 写真なしの普段の会話では、単発な「遊びをした」という答え方しかできないが、写真があるとこんなにもいろいろ遊んでいたのかと発見できた。
  • 写真を手にすると自分からしゃべりたくなるようだった。自分の中で思い出し、ストーリーがつながったのか、一気に表情が明るくなり楽しそうに自信を持って話し始めた。
  • いつもは聞いても「忘れた」「何もしていない」で会話が終わってしまいがちですが、思い出したように友達の名前や細かな作業についても話してくれました。
  • 写真なしの状態で 3 日前はほぼ覚えていなかったが、写真を見ると話がどんどん出てきたのがおもしろかった。

監修者コメント

 玉川大学 教育学部 乳幼児発達学科の岩田恵子 教授に今回の研究について、総括をいただいた。また、今回協力いただいた東一の江幼稚園の園長先生でもある、玉川大学 教育学部 乳幼児発達学科の田澤里喜 准教授にも、日常の園児たちや親の様子と照らし合わせて、コメントをいただいた。

◆岩田 恵子 教授のコメント
今回の研究で、親子のおしゃべりを丁寧に見てみることで、幼稚園でどんなに楽しい遊びや活動があっても、何の手がかりもなしにおしゃべりすることは、子ども達にとって結講難しいことが改めてわかりました。ところが、親御さんのちょっとした話しかけ方で、子ども達も生き生きとおしゃべりを楽しみます。そして、写真は、その親御さんの話しかけ方の大きな手助けとなり、また、子ども達も年長になるにしたがって、写真をおしゃべりにうまく使うようになっていきます。今後、どんな写真が親子のおしゃべりをより豊かにするのか、ひいては保育も豊かにするのか、検討してみたいと考えています。
◆田澤 里喜 准教授のコメント
親御さんが時間をかけてアンケートに回答してくださっていたのが印象的でした。また終了後「楽しかったです」と笑顔でおっしゃってくださった親御さんも多かったです。子どもと向き合って話をする、それも写真を通して子どもが普段より話をしているのであれば、実験中の時間も親御さんにとって楽しい時間だったのかもしれません。園内の様子は子どもの話だけでは見えにくいところもありますが、見えにくいところこそ子どもの育ちの大切なところであることも多いです。だからこそ、写真などの具体物を活用して園から子どもたちの育ちを伝えることも親子のおしゃべりの質の向上につながるのかもしれません。

■監修者プロフィール

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玉川大学 教育学部 兼 脳科学研究科 教授
岩田 恵子 (いわた けいこ)

日本女子大学家政学部児童学科助手、助教を経て、2009年より玉川大学教育学部。2012年青山学院大学社会情報学研究科博士課程修了。博士(学術)。専門は、発達心理学、児童学、保育学。著作に『人間関係の指導法』玉川大学出版部(共編)、『遊びの保育発達学』川島書店(共著)、など。

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玉川大学 教育学部 乳幼児発達学科 准教授
学校法人 田澤学園 東一の江幼稚園 園長
田澤 里喜 (たざわ さとき)

1996年玉川大学卒業後、玉川学園幼稚部に担任として4年間勤務後、東一の江幼稚園に異動し、その後、短大、専門学校の非常勤講師を経て、2005年玉川大学教育学部勤務。2015年からは東一の江幼稚園園長も兼務する。著作に『表現の指導法』玉川大学出版部(単編)、『幼稚園の教育経営』一藝社(共著)など。

スクールフォト向けインターネット写真販売サービス『スナップスナップ』

http://snapsnap.jp/
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