バス置き去り防止安全装置 選び方のポイントとは?

選び方や運用方法でお悩みの方へ!
置き去り防止安全装置の製品情報まとめ

園児の送迎バス車内置き去り事故をうけて、2023年4月から幼稚園や保育所などの送迎バス、およそ4万4000台への安全装置の設置が義務化となりました。
厚生労働省および文部科学省は、送迎バス1台あたり17万5000円を上限に補助するとしています。

本記事では、自園に合った装置の選び方のポイントと、各社の開発した置き去り防止安全装置をご紹介。
装置選びに悩んでいる方や、今後の運用について考えたい方は、ぜひご覧ください。

置き去り防止安全装置の選び方のポイントは?

各社から、多様な装置が提案されています。
ここでは、装置選びに役立つポイントをご紹介いたします。

➀装置の方式は?
国土交通省が定めたガイドラインでは、「降車時確認式」「自動検知式」の2種類の装置が示されています。
 「降車時確認式」・・・エンジン停止後、運転者等に車内の確認を促す車内向けの警報を発する装置。
 「自動検知式」・・・エンジン停止から一定時間後、カメラ等のセンサーが起動し人を検知した場合に車外向けの警報を発する装置。
 (参照:送迎用バスの置き去り防止を支援する安全装置のガイドライン

これらの他に、降車時確認式と自動検知式の双方を備えた「併用式」や、ガイドラインには既定のない顔認証の機能を追加した装置などもあります。
降車時確認式はシンプルな設計ですが、それゆえに確認を忘れたり怠ってしまう可能性があるかもしれません。また自動検知式はセンサーが見落としを補完してくれますが、センサーの誤作動の心配も。それぞれの方式のメリット・デメリットを理解した上で、装置を選ぶことが重要です。

➁子どもたちの安心を守るその他の機能は?
開発済みの装置の多くが、追加の特長的な機能を備えています。
たとえば、園児が車内に取り残されてしまった際に自ら外部に発報できるSOSボタンや、置き去りを保育者に通知する機能、他にも園児の乗降を周囲に知らせて交通事故を防ぐ乗降アナウンス機能や、ドラレコ機能など。
バス運行をさらに安心なものにする、これらの機能も要チェックです。

➂運用のしやすさは?
バス車内は寒冷地や直射日光、雨などの外気の影響を受けやすく、非常に特殊な環境。国の審査基準でも-30℃~+65℃の範囲で動作に動作することが条件となっています。
長期的に使用していくことを見据えて、どのような場面でも正常に動作し、誰もが簡単に運用がしやすいものであることが重要です。
給油時にエンジンを停止した際に誤って警報が鳴らないか、取り付け後のメンテナンスや頻度や費用はどのくらいか、など実際の運用のイメージをして選びましょう。

これらのポイントを押さえて、自園に合った製品を選びましょう。

置き去り防止安全装置をご紹介!

送迎用バスの置き去り防止を支援する安全装置のリスト
1.Safety Alarm【降車時確認式/A-020】

*園児たちが降車後、ボイスアラームで確認作業をゆっくり、安心して促します。
 行うべき動作を2種類の音声ガイダンスで案内し、確認者が簡単に理解できるようにしました。
*確認作業を記録することによる抑止効果が期待されます。
 確認作業は記録用カメラで映像記録として記録され、二重の安心に繋がります。
*万が一に備えて「緊急SOSボタン」を設定しています。
 園児がホーンを押すことは難しいため、園児の手の届く所にカラフルなボタンを配置しました。

本体価格:オープン価格
取付費用:42,900円~(税込)
取付車種の制限:12V及び24V
製造メーカー:株式会社 青木製作所
販売元:関西ヂーゼル株式会社(06-6458-0101)

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2.まもるくんA(エース)【降車時確認式/A-017】

ランニングコスト ゼロ!3年保証付きで安心して使えます。
万が一園児が取り残されてしまった場合にも、自ら助けを呼べる「たすけてぼたん」を搭載しているほか、園児のバス乗降時には周囲に注意を促すアナウンスを流す機能も。日々の安心感につながります。
製品紹介ページはこちら

本体価格:オープン価格
取付費用:66,000円(税込)※補助金範囲内で施工完了
取付車種の制限:12V及び24V
製造メーカー:株式会社日本ヴューテック
販売元:株式会社ニシハタシステム(0120-775-956)

あわせて読みたい
置き去り防止装置の開発裏 「園バス継続」に光を(パステルIT新聞2023年4月号掲載)
https://passtell.jp/20230320/30689/
3.ホーネット【併用式/c-002・c-003】

降車時確認式と自動検知式を搭載。手動だけでなく、デジタルによる見守り機能により安心です。
置き去りを検知して車外アラームが鳴るとあらかじめ登録した最大5ヶ所のメールアドレスに送信されます。
車内の温度情報、位置情報が運用画面の地図上に表示されますので、離れていても安心して見守りができます。

本体価格:98,780円~129,800円(税込)※複数製品あり
取付費用:62,700円~
取付車種の制限:12V及び24V
製造メーカー:加藤電機株式会社
販売元:株式会社ニシハタシステム(0120-775-956)

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4.NP1 車内置き去り防止安全装置【併用式/C-006】

創業以来85年にわたり世界初・業界初の製品やサービスを生み出してきたパイオニアの最先端技術を実装した「NP1」は、園児の降車確認後に安全確認ボタンを押す降車時確認式と、マイクで子どもの泣き声や叫び声、カメラのAI画像解析で子どもの姿を捉える自動検知式の両方を備えた併用式です。
バスの警報音、スマートフォンのSMS通知で、ヒューマンエラーによる点検忘れを抑止します。車内点検の手順は「音声」で案内するため、誰でも間違えずに確認作業が行えます。また、前方と車内/後方の2カメラによる通信型ドライブレコーダー機能も標準搭載。通信による自動アップデートで、園の皆様に寄り添った機能の追加や操作性の改善などを行います。

本体価格:129,800円(税込)
取付費用:44,000円~(税込)
取付車種の制限:12V及び24V
製造メーカー:パイオニア株式会社

あわせて読みたい
バス運行を見守る第二の目 実証実験で精度高める(パステルIT新聞2023年5月号掲載)
https://passtell.jp/20230420/30811/
5.車内置き去り防止装置ココールPlus【併用式・他/C-001・他】

・構造がシンプルで、わかりやすい。
・センサー系回路が2系統に分かれているため、万一片側が壊れても完全に機能不全にならない。
・装置の動作履歴を保存しているため、万一事故が発生しても事故時の状況や点検作業の頻度等が解析できる。
・メンテナンス費用が安い。(修理費用が安い。)
・車外警報の際、バスから園に無線で通知する装置をオプションで追加できる。

本体価格:60,500円~81,400円(税込) ※複数製品あり
取付費用:44,000円~(税込) 
取付車種の制限:12V及び24V ※複数製品あり
製造メーカー:株式会社コアテックシステム

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6.バス置き去り防止安全装置 みーつけた【降車時確認式/A-025】

・車のエンジン停止後(キーオフ)降車を確認しボタンを押すだけの簡単操作。
・車のバッテリーから電源供給されるので充電や電池交換の手間がかかりません。

「日々の運用がなるべく簡単で、わかりやすく誰にでも扱える製品が良い」そんな園にオススメです。

本体価格:77,000円(税込)
取付費用:55,000円~77,000円(税込)
取付車種の制限:12V及び24V
製造メーカー:株式会社カナック企画

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7.かくにん君【降車時確認式/A-005】

・聞き取りやすい優しい音声で、確実な車内点検をサポートする置き去り防止支援装置です。
・運行後に車内後方のボタンを押すだけのシンプル操作で、誰でも簡単に運用できます。
・長年のバス機器開発のノウハウを活かした堅牢設計のため、確実で信頼性が高い製品です。
・全国で(23年5月時点)4000台以上の取り付け実績があり、乗用車から大型バスまで様々な車両にてご利用いただいております。
・万が一の置き去り時に、車外へ助けを求められる「SOSボタン」を別途ご用意しております。

本体価格:114,400円(税込)
取付費用:55,000円(税込)※離島・遠隔地はお問い合わせください
取付車種の制限:12V及び24V
製造メーカー:株式会社レゾナント・システムズ

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8.カオレーダー【自動検知式/ガイドライン認定申請中】

業界初、顔認証を使った乗降確認と、レーダーによる乗員自動検出を使った園児見守りシステムです。
バス乗降時に、乗降口に設置されたタブレットに向かって、園児の顔を認証します。園児が残っていれば写真が表示され、全員降車すればOK表示がされます。結果は本体に記録されます。
エンジン停止後はバス車内に設置されたレーダーセンサーが起動し、センサーが園児を検出すればバスのクラクションが間欠的に鳴ります。
顔認証時には動物の鳴き声を搭載。園児も乗降が楽しくなります。インスタグラム運用中!

本体価格:オープン価格
取付費用:60,000円~(税別)
取付車種の制限:12V及び24V マイクロバス、ミニバス
製造メーカー:株式会社日本ビジネス開発

あわせて読みたい
顔認証&レーダー式安全装置「カオレーダー」 バス乗降を楽しく確実に(パステルIT新聞2023年7月号掲載)
https://passtell.jp/20230620/31229/

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9.CAPS189(キャプスいちはやく)【降車時確認式/A-047・A-050】

商品到着後、取付はどなたでも簡単に行えるため、設置費用は不要。月々のランニングコストもかかりませんので、機器自体の費用のみでご利用可能です。
降車時確認式の製品で、装置に頼りきることなく、一番確実な人の目による目視作業を習慣化します。

本体価格:140,800円(税込)
取付費用:0円(ご自分で取付可能)
取付車種の制限:12V及び24V マイクロバス
製造メーカー:株式会社ASK TRADING

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10.おきざらんぞう【降車時確認式/A-042】

1.ドライバーや引率の先生への注意喚起。
キースイッチ(イグニッションキー)をOFFにすると、車内点検メッセージを流して車内の点検漏れを防止します。
2.園児の乗降を周囲にお知らせし注意を呼び掛け
運転席のスイッチで園児の乗降を周囲にお知らせし、危険が潜む乗降中も周囲に注意を発信します。
3.万一に備えた園児が押せる「たすけてボタン」
「たすけてボタン」を押せば救助を求めるメッセージを大音量で車外に発信します。

本体価格:オープン価格
取付費用:別途お見積り(ハイエースクラス3.0~3.5時間、コースタークラス3.5~4.0時間)
取付車種の制限:12V及び24V
販売元:アルパインマーケティング株式会社

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11.Mikke【自動検知式/C-015、降車時確認式/A-048】

送迎用バス向け安全装置を導入するにあたって、毎日の送迎で慣れてきた時、子供が隠れてしまった時、そんな時に置き去りが発生してしまうという不安をお持ちではないでしょうか?
三菱重工機械システム株式会社が開発したマクニカで取扱いしている置き去り検知システムは子供の置き去りを限りなくゼロにでき、隠れた子供がいても”Mikke”ることができます!

本体価格:104,000~163,000円
取付費用:併用式 42,000~60,720円、降車時確認式 25,000~60,720円(車種・設置条件・工事条件によって変動)
取付車種の制限:12V及び24V
製造メーカー:三菱重工機械システム株式会社
販売元:株式会社マクニカ(045-476-2155:担当 鈴木 良)

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