企業主導型保育所の取り組み 「ラーニング・ストーリー」

「キッズフル」(下)は地域の⼦どもの遊び場でもある

 政府の待機児童対策として始まった企業主導型保育所は、2018年3月時点で全国に2597カ所設置され、定員は6万人にも上っています。JR市川駅前ビル内にある企業主導型保育園「そらのこどもたち」も、その流れに合わせて昨年開園。開園時から準備を進めた「天才教育プログラム」を2019年より開始することになりました。

 「天才教育プログラム」は、知育・体育・食育の3つに力を入れたもの。定員9名に対して、保育士4名以上の体制で実施するカリキュラムです。知育の面では、幼児教育先進国であるニュージーランド発祥の「ラーニング・ストーリー」を導入。保育士と園児が1対1で向き合い、図形・文字・数字を理解する課題に集中的に取り組み、月1回、観察記録・評価理解を園児ごとに用紙にまとめて保護者と共有します。

全⾝を使いボルダリング

 体育では、横浜国立大学の蝶間林利男名誉教授(医学博士)の総合監修のもと、脳に刺激を与えるアスリート養成方式「コーディネーショントレーニング」を実施。園に隣接する200坪の屋内あそび場「キッズフル」で、体を動かします。和食を基本とした、旬の食材を活かして添加物を使わない給食は、「野菜嫌いが減った」と保護者から好評です。「自由度の高い園だからこそ、園児の個性に合わせた教育をしたい。少人数制のゆとりは、保育士の人材育成にもつながる」と、荒川滋郎園長は語ります。

そらのこどもたち
キッズフル
執筆者
八木侑子

2・4面担当のパステルIT新聞編集スタッフ。ライティングだけでなくデザインも担当しています。

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