教材はアメリカの教育番組「セサミストリート」 英語をきっかけに土壌づくり

英語の神谷先生が抑揚をつけて英語で子どもたちに話しかける。セサミストリートの映像や絵本が園児たちの好奇心を刺激し、園児は集中して取り組む
英語を通じて「人財育成」を教育目標としている東進こども英語塾。世界の多様な価値観に触れながら英語を学び、人間力を育めるよう、教育的評価が高いセサミストリートの映像を全面的に取り入れています。園での活用を取材しました。

 近年のグローバル化に伴い、自ら答えを探し出す思考力とコミュニケーションのための英語力を身に付けることが大切だと、東進こども英語塾は考えます。英語学習は柔軟な幼児期からの早期開始に大きな意味があること、そして今、最も習わせたい習い事に英語が人気を集めていることからも、子どもたちの将来の夢を広げる第一歩に、英語学習が選ばれています。

 アメリカで1969年に放送を開始したテレビ番組「セサミストリート」は、その教育効果の高さから、これまでエミー賞を2015年までに164回獲得してきました。150の国と地域で放送され、人権問題や環境問題など多種多様な社会問題を取り上げていることから、大局観を持ったグローバル人材の育成に貢献する世界ナンバーワンのコンテンツとして世界中から支持されています。そんなセサミストリートの魅力と東進の学習メソッドとを融合させ、東進こども英語塾で使われている英語学習プログラムが、「セサミストリートイングリッシュ」です。

 学校法人東京清光学園認定こども園ひかり・清瀬ひかり幼稚園(東京都清瀬市)は、四年前にこのプログラムを導入。園での活用が定着し、各クラス週に1回、正課活動で実施しています。レッスン中の会話は英語のみ。アルファベットの「L」を学ぶレッスンでは、Lion(ライオン)の真似をしたり、「L」の文字が多用された絵本を読んだり、映像を見たりと、英語専任の先生がセサミストリートの様々なコンテンツをテンポよく展開します。年少が30分、年中・年長が40分のレッスン時間でも、園児たちの集中力は途切れません。「興味を引くように、例えば傘のカードではなく、本物の傘を持ってくる。子どもたちを飽きさせない数々の工夫が施されているセサミストリートの映像が、園児たちを夢中にさせている」と話すのは、英語の工藤先生です。

卒園後の子どもの育ちも支援

教材はアメリカの教育番組「セサミストリート」 英語をきっかけに土壌づくり
猪野園長(左)と英語の先生たち

 同園では、毎週月曜日に礼拝の時間があり、毎日朝や食前にはお祈りをします。「神様がすべてをつくられた」という前提のもと、人との「壁」をつくらず、広がりを持った視点を教えています。それにつながる活動の1つが英語クラス。園児だけでなく、卒園生も受け入れ、ステップアップしていくカリキュラムになっています。「子どもの育ちは園だけで終わらず、その後も続いていくものであり、視野を広げることは大切。文化の違いを越えたグローバルな視点を持つセサミストリートの考えに共感している。将来への土壌づくりを英語教育で実現できた」と、牧師でもある猪野園長は語ります。

 子どもたちがこれから経験する遊びや学びをどう培うかは、幼児期の内に英語「で」何かをするということにヒントがあるのかもしれません。

東進こども英語塾
執筆者
八木侑子

2・4面担当のパステルIT新聞編集スタッフ。ライティングだけでなくデザインも担当しています。

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