実体験につながる「きっかけ」見出す力を タブレットでの保育開始

はじめての授業にドキドキ・ソワソワする気持ちを落ち着かせながら、手を膝に置いて、“しゅう先生”の話に耳を傾けるふじ組の子どもたち
第二さみどり幼稚園(福井県敦賀市)では、昨年11月、園を会場に知育アプリを開発するイベントに協力したことを機に、スマートエデュケーションの園児向けIT教育カリキュラム「KitS(キッツ)」を導入。4月より教育を開始しました。

 スマートエデュケーションの園児向けIT教育カリキュラム「KitS(キッツ)」は、園の先生が講師となり、タブレットや知育アプリを活用した45~60分の教育を年間20~30回実施できる正課カリキュラムです。導入の理由について、徳本園長は「20年以上前から職員の情報共有や効率化を目的にITを活用してきたが、タブレットの登場でいよいよ子どもたちでも簡単に操作し、楽しめる時代となった。家庭にも普及し、子どもたちの身近な存在にもなっているため自然な流れで導入した」と語ります。

実体験につながる「きっかけ」見出す力を タブレットでの保育開始(サブ)

 4月16日。11時。いよいよ、年長のふじ組で活動が始まりました。講師は徳本主事(通称「しゅう先生」)です。無線LAN接続されたiPadが幼児1人に1台配付され、まずはタブレットを丁寧に扱うこと、先生の話はしっかり聞くことを確認し、操作の練習に進みました。今日はお絵かきアプリ「らくがキッズ」で遊びます。「せんせい、できたよ」「みてみて」。子どもたちは操作したらどうなったのかをみんなに知って欲しいようです。「たのしいな」と言って顔を見合わせる男の子たち。虹色の線がキラキラと動く様子に、「えぇきぶんやわ~」とうっとりする女の子。教室には楽しげな表情が溢れます。「この四角、何に見える?」先生からの質問に子どもたちは「パンツ」「はこ」「でんしゃ!」などと回答。そしどと回答。そして、シンプルな四角に描き足し、イメージしたものに変身させていました。その描画過程の記録を何度も再生したり、友だちの作品も見たりすることで新たなひらめきが生まれ、創造の世界が広がっていきました。

正課から日常での活用に

 こうした保育は月1回行われる予定です。慶應義塾大学大学院のメディアデザイン研究科で「子どものための環境設計」を研究してきた徳本主事。「まずは基本の習得から始めるが、提携先のオーストラリアの園などとの国際交流にも活かせたら」と語ります。また、徳本園長は「各教室には顕微鏡、プリズム、月齢カレンダーなどがあり、子どもたちが自然と手に取っている。普段はiPadも数台ずつ教室に置き、子どもたちが生活の中で実体験とどう結びつけていくのかが楽しみ」と語ります。

 「KitS」は、子どもたちの20年後に活きる「考えるチカラ」を養うカリキュラム。園においても時代に応じた創造力を高める環境づくりが活発化していくようです。

執筆者
鈴木あゆみ

パステルIT新聞編集長。特集の企画・ライティングほか、紙面全体の編集を担当しています。

提供
園児向けのITを活用した教育カリキュラム こどもモード「KitS(キッツ)」
http://kdkits.jp/

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